
当オフィスにはさまざまな住宅ローン相談が寄せられています。例えば住宅ローンが通らなくてマイホームが購入できない、や選び方がわからない、ネット銀行を使いたいなどがあります。
その中でも本当に多くなってきたと思うのが『離婚』に関係するものです。以前から依頼はありましたが案件が徐々に複雑化している感があります。
離婚での住宅ローン相談ではまずローンの形態を確認します。ペアローンなのかそれとも連帯債務なのかです。そして不動産謄本を確認して持分を確認します。
今回は離婚で夫名義から妻名義への変更に関してになります。状況は名義は夫になっていますが現在妻とお子様が居住しておりそれを妻名義にするという話です。
通常の離婚案件との大きな違いは住宅ローンは『夫単独債務』ですが不動産謄本上では共有(夫70%ー妻30%)になっていることです。
夫名義から妻名義に移す方法
夫名義の住宅ローンを妻に移す場合には主に2通りの方法があります。1つ目は夫から妻への売買という方法です。もう1つは贈与です。どちらにするかは銀行(保証会社)に確認します。
銀行(保証会社)の返答で売買と言われたケースも贈与でと言われたケースがあります。離婚後に贈与と言われて困惑したこともあります。
本当は該当の不動産を売却して持分で分けた方がスッキリですが売値が買値と比較して低くなることが多く売却してもローンが残ることが多くできないことが通常だったりします。
話を戻しまして夫の住宅ローンを妻名義にする場合に肝心なことがあります。それは妻が住宅ローンの審査に通らないとローン名義移転できないことです。
ということは年収や借入などの返済比率や個人信用情報に問題のないことが必須の条件と言えます。やはり女性側の場合年収が低いケースが多いのでここが1番のネックポイントになります。
債務引き受けでローンの名義だけ変えて欲しいと思うのですがなかなか銀行がYESと言わないことが多いです。では今回のケース、ローンは夫単独で不動産の持分が70−30となっている場合はどうなのでしょうか
基本は現在の銀行への申込だが
なぜ住宅ローンは夫なのに持分は2人になっているのかは妻の持分は現金と考えられます。つまりお金はそれ相応持っており収入もあると思われます。
ただし離婚での住宅ローン相談となりますのでもしかしたらお金に問題が生じているケースもありえますので慎重にヒアリングをしていきます。
まず最初に現在の住宅ローンの銀行に話をしてもらいましたが他の銀行で借り換えて欲しいという感じでした。理由は分かりませんでしたがそう言われたらどうしようもありません。
いろんな金融機関に電話してみましたが快い返事をしてくれたのが1行、とりあえず申込をしてみてから考えますと言ったのが1行であとはできない(やりたくない)感じでした。
ということで快い返事をいただけた銀行(審査は別の話)に仮審査をしたところ承認となりましたが条件がつきました。
仮審査承認条件とは
住宅ローンでは仮審査から本審査へという流れで進んでいきますが仮審査で承認になったからといって喜んでいてはいけません。必ず承認条件を確認することになります。
・離婚後
・財産分与の目録など本物件の記載
・現在の住宅ローンの支払い通帳のコピー
今回は離婚後の住宅ローンの相談で離婚の話がどこまで進んでいるかを確認しながらの話になりますがそもそも夫婦関係が拗れているからこそこの話になっているのでこの後のどう進むかは予断ができない状態なのが普通です。
ただ借り換えで所有権を移転するためにはローンの仮審査承認のところまで進めておくのが大事になってきます。進展してから本審査ー精算金の確認ー金銭消費貸借契約へと移っていきます。
慎重に慎重に進めていくこと、ローンが通る銀行を選ぶことができればあとは状況次第で進んでいくことになります。参考にしてください。
永野FPオフィスの住宅ローン相談
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