
増え続ける離婚にまつわる住宅ローン相談
当オフィスにはさまざまな住宅ローンに関する相談はあります。マイホーム予算を考えるためのライフプラン作成してのマイホーム購入相談が1番多いのですが時に難解なご相談も数多く承ります。
例えば住宅ローンが通らない相談がそうです。月に1、2件くらいあり相談を受けてローン審査が通るのであればマイホームを購入したいというものです。
異動情報があってもスマホ購入代金のように少額かつ一時的なものであれば今は住宅ローンが通るケースが多くなっています。1000円程度の異動情報で家が買えないものお気の毒ではあります。
そしてもう1つ急増しているのが離婚関係の住宅ローン相談です。相談の多くは夫単独または連帯債務で契約した住宅ローンを夫の持分を妻名義にできるか、それができれば離婚したいという女性からの相談です。
どうやら住宅ローン借換が離婚条件になっているようなのです。これは誰に相談すればいいのか?と色々とネットで検索している時に当オフィスのブログを見るようです。
住宅ローンのスキルが必要な離婚関係の住宅ローン相談
ひとえに離婚での住宅ローン相談といってもさまざまなパターンがあります。夫名義を妻名義にするというのは住宅ローンの借り換え相談の一部になります。
一般に住宅ローンの借り換えというとまずは借り換えメリットを計算してもし割に合うのであれば金利の低い銀行で仮審査・本審査と進んでいき借り換えとなります。
こう書くと簡単に見えますが実はこの住宅ローン借り換えには大きな落とし穴があるのです。この落とし穴を知らないFPに相談すると借り換え自体失敗します。
それは何かというと今の銀行がどういう銀行なのかの把握が最初になるのです。もっと具体的にいうと今の銀行次第で借り換えができない可能性もあるということです。
住宅ローン相談専門でFPをやっている当オフィスでも苦労することですが今の銀行から他の銀行に借り換えをする場合に最後に抵当権の抹消に案する書類が必要になります。
ネット銀行などでは当日にこの書類が必要になるのですが銀行によってはすぐに発行してくれない銀行があるのです。熊本でもあります。
今の銀行がこの銀行だと他の銀行へ借り換えは難易度高くなりますので要注意です。なので借り換えといえども経験豊富なFPに依頼しましょう。
ということで今回は離婚に関する住宅ローンの借り換えになります。失敗は許されないイメージが強いのでその辺りのお話をします。
妻への名義変更の第一条件
仮に今回のご相談がAさん(妻)とします。Aさんは前から3年前に夫と連帯債務でマイホームを購入したのですがその時から夫婦の間はうまくいってなかったようです。
そんな時になぜ家を買ったのですか?と聞くと『なんとなく夫から言われてまあいいかなと思って』という感じです。一言で言うと深く考えていなかったと言うわけです
ですが徐々に離婚したいという思いが強くなっていき夫に申し出ると『いいよ』と言うことで夫もあっさり了承してくれたと言うのです。
ただし今の家は売るのかそれともAさん名義にするのかにして欲しいと言われているようです。打っても残金が残って支払いができないようなので自分の名義にしたいと思うようになりました。
しかしどこから手をつけていいのかわからない、何をどうしたらいいのかさっぱりわからないと言うことで思い悩んでいたところ当オフィスのブログを読んで電話したと言うことです。
では夫の持分を妻に移転させるにはどうすればいいのでしょうか。それにはやはり条件が整っていることです。条件とは何か?いくつかありますが代表的なものは以下のものです。
1、妻が住宅ローンの審査に通ること
2、現在の支払いがきちんとされていること
3、夫が妻名義に移転することを了承していること
この中でハードルが高いのがやはりAさん単独でローン審査が通るのかと言う問題です。と言うことでますは現在の住宅ローンの確認からスタートすることになります。
現在の住宅ローンの確認とは
来店してもらうにあたり持参して欲しい書類があります。例えばAさんの源泉徴収票、Aさんに自動車ローンなど他に借り入れがあればその返済予定表、そして現在の住宅ローンの返済予定表です。
離婚での住宅ローン相談はあくまでも住宅ローンの借り換えの1つになります。住宅ローンの借り換えというと一般的には借り換えメリットがあるかないかですがここではそれは必要ないです。
現在の住宅ローン予定表で確認するのは当然ですが今の残高とどこくらいの期間が残っているのかを見ます。ここで残高が少なければ少ないほど実現の可能性が高くなっていきます。
なぜか、それは次にチェックするAさんの収入と返済からチェックする返済比率を計算して返済比率に収まっていないと住宅ローンは通らないからです。減額されてしまうからです。
もちろんAさんが現金を持っていて残高に充当して住宅ローンを借り換えるのであればいいのですが多くの女性があまり年収も現金も持っていないことが多いです。
確認する事項を明記しておきます
1、現在の残高
2、どこの銀行か
3、支払回数があとどのくらい残っているのか
ここからAさんの年収や借入を入れた返済比率に治るのかの計算をして収まることが最初の条件になります。または収まるようにできるかどうかとも言えます。
まずは今の銀行に相談する
Aさんが次にすることは何か?それは今の銀行(保証会社)に夫の持分を妻に移転することを相談することになります。今の銀行に夫の持分を妻に売買ということで移転かそれとも贈与かの判断を仰ぎます。
そして同時に今の銀行から他の銀行に借り換えすることも考えなければなりません。その時に最初にお話しした抵当権抹消の用紙を当日にいただけるのかの確認をしますが最初から安易に他の銀行にしようとは思わないでください。
よく今の銀行ではなくネットを見て別の銀行、特にネット銀行に借り換えようとする方がいますがまずは手順を踏んでください。失敗の元となりますし本目的である離婚が遠のきますので絶対にやめてください。
『売買』もしくは『贈与』というかは今の銀行(保証会社)次第ですがどちらかに決まったら仮審査をすることになります。源泉徴収票と免許証、保険証の3点と住宅ローンの返済予定表と他の借入の返済表をコピーします。
スムーズに行けば本審査を経て金銭消費貸借契約をして旦那様名義からAさん名義に登記して終わりとなります。意外と簡単ですね。これで終わるといいのですが多くはこれでは終わらなかったりします。
本当に夫は了承しているのか
これで終わるのであればいいのですが実は中にはなかなか終わらないケースとFP自体がこういったケースの経験が浅くみすみす失敗をしてしまうケースがあります。
スムーズにいかないケースで1番多いのは夫が協力的でないことです。いや、言い方が違いました。最初と違い徐々に協力的でなくなってくることです。
こういった離婚での住宅ローンの名義移転では夫側の協力が不可欠です。なぜなら夫にも印鑑証明や委任状を出してもらわないと行けないからです。
途中からなかなかいただけなることがあります。その背景は最初は良かったのですが離婚に向けてAさんが積極的に動いて旅立とうとしていることへの嫉妬と思われます。
だからこうなる可能性を理解してスピーディに進めることがとても大事になってきます。
他の銀行の住宅ローンにする場合
どちらにしてもまずは今の銀行に相談するのが最初ではあるのですが時には別の銀行でと言われることがあります。この場合は住宅ローンの借り換えのフローになります。
今の連帯債務をAさん単独の申込にするので別の銀行にその旨を説明して次の銀行と一緒に進めていくことになります。
なのでネットで申し込みをしてなどは失敗の確率を跳ね上げますのでやめた方がいいです。もし相談してこのように言われたら別の人(FP)に相談してください。
または先ほども言いましたが他の銀行の方が金利が低いのでそちらにしたいという場合です。どちらにしても借り換えのスキルがあるかないかになってきます。
この場合は今の銀行がどうなのかが大きなポイントになってきます。この辺りはAさんなど妻が自分でやるにはリスキーなのでお勧めしません。
ただでさえ離婚というと心労を抱えるのにここでまた住宅ローン借換で心労を重ねてどうするんだと思うのです。幸せになるために行動しているのにほんの少しの利益のために失敗したら元も子もないです。
まだまだパターンはたくさんあるのですが基本パターンをブログにしました。もし自分で解決できないと思ったらこのケースはすぐにFPに相談した方がいいです。
ただししっかりと住宅ローンの知識と経験、そしてスキルを持ったFPに依頼してください。離婚できなくなってしまいますよ。
永野FPオフィスの住宅ローン相談
通話無料 0120−929−943 担当FP 永野 修