
10年固定の金利が低い
お客様が10年固定を検討しているというので銀行別の金利表を見ていた。熊本では変動金利が0.975%と高いのですがなんと10年固定は1.1%という。金利差がほとんどないのですが10年固定にした方がいいのでしょうか。
弊社ではただ住宅ローンの話をしているのではありません。その根底にあるのは家計であり、もっと言えば65歳になった時にいくら残せるのかです。
そのために考えるのがライフプランです。多くの方にプランを作っていますが住宅ローンの失敗はどこでわかるかというと10年後ではないかと思うのです。
簡単に言えば10年後には住宅ローン控除が終わり、火災保険の更新があり、お子様の教育資金が上がり、そして人によっては生命保険料が10年でアップします。それに加えて住宅ローンの支払金額まで上がったらどうでしょうか。家計はかなり大変になると思うのですが如何思いますか。
変動金利と10年固定の違い
変動金利にしても金利が上がった時は月の支払額が上がるから同じではと思うかもしれません。確かに徐々に上がるか一気に上がるかの違いかもしれません。
変動金利0.625%と10年固定1.1%では月の支払額はいくら違うのでしょうか。
例)3000万円 35年 変動金利0.625% 10年固定1.1%
変動金利 月 79,544円
10年固定 月 86,091円 (差額 月6,547円)
月額の差が6547円ということは10年で約78万円違います。もちろん10年間金利が上がらないという保証はありませんが現状で金利が上がる余地はあるのでしょうか。
もう1つ10年固定と変動金利では違いがあります。もし金利が急上昇した場合変動金利には125%ルールがあります。これは変動金利が5年ごとに支払金額が変わるのですがその上限が125%までというものです。つまり月の支払が10万円だった場合は125,000円まで上がる可能性があるということです。
それに対して10年固定はどうかと言えばこの125%ルールがないのです。つまりどこまでも金利上昇とともに上がるのです。それを考えると10年固定のメリットは変動金利のメリットより大きいとは思えないのです。
10年固定を使ってもいい人とは
ライフプランを作成していると10年固定を使ってもいいのではないかと思う時があります。
1、10年後にお子様の教育費がかからなくなる家計 2、借り換えで支払期間が15年以内になる場合。
マイホームをこれから購入する人も借り換えする人も同じですが住宅ローンを考えるときにまず金利に目を向ける前にライフプラン作成の上で自分の家計にはどんな住宅ローンがいいのか、どこの銀行がいいのかの順で考えるといい住宅ローン選びができるのではないかと考えます。
1度ご自分の家計のライフプランを作成してみてください。もし自分で出来なければ独立系のFPに相談してみてください。
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