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マイホーム購入で失敗する人の3つの共通点|FPが語る「人・会社・ローン」選びの落とし穴
マイホーム購入で「失敗したくない」と思っていませんか?
実は、15年以上マイホーム購入に関わってきたFPの立場から見ると、失敗には共通する3つの要素があります。
それは【人選び】【ハウスメーカー選び】【住宅ローン選び】
今回は、実際にあった“危うく大惨事になりかけた事例”を通して、成功のために避けるべきポイントをお伝えします。
マイホーム購入で失敗する3つの要素とは
人選びを間違えたケース(FPが保険販売を優先)
Aさんは40代の夫婦共働きでお子様が2人いました。土地は夫の実家が提供してくれたので建物はいいものが欲しいと思い住宅展示場に行きました。
そこで大手ハウスメーカーの住宅が気に入り商談となりました。その過程でセールスの方からFPを紹介してくれるということでライフプラン作成をしてもらいました
夫婦の収入的に充分購入可能となり、建物の見積もりが出てきたので検討しようとFPに連絡しましたが、その時に先に生命保険の案内を受けました。
すっかり信用していたので保険料が月に4万以上と大きいなと感じたのですが、そのまま加入しました。ここからこの家族の苦悩が始まりました
本当に支払えるのか?
建物の見積もりが出た後にキッチンや間取りを変更していき最終的な見積もりがでて、住宅ローンの話になったときに月の支払額になって疑問が出てきました
『毎月この金額を支払えるのか?』
そうなんです!
お客様が住宅ローンの月予算が生命保険料が大きく入ってきたために変わってしまったのです。そう考えたら不安で不安で、奥さまはそのFPにその思いを相談しました。そして言われたのは
『大丈夫ですよ!』
こんなに不安になっているのに軽く「大丈夫」の一言で片付けられてしまい、さらに悩みと苦悩が深くなっていき精神的におかしくなり始めていました
『払えなかったらどうしよう』
勤務先にも行けないくらい悩み始めてどうしようもなくなったこのタイミングで当オフィスに相談となりました。
マイホームの金額を下げませんか?
相談に来た時に不安や苦悩に関して深くヒアリングしました。確かに保険の問題もありますがそれ以上に大手ハウスメーカーで奥さまの希望の家を建てるには高すぎると感じました。
『保険屋さんに解約の話をしたのですが受け入れてもらえない』
そんな話もありましたが、保険の解約はいつでもできますのでまずは改めてライフプランを作成してその予算内でマイホームを購入しようとなりましたのでハウスメーカーに値段の相談に行きました
次にAさん夫婦が来店したのは大手ハウスメーカーからの見積もりが出た時でした。やけにがっかりしているので値段が下がらなかったのかと思ったら値段は下がってました
がっかりしている理由は、そのハウスメーカーで購入を決めたところが全て取り除かれた見積もりだったからでした。
『どうします?振り出しに戻しますか?』
Aさんのマイホーム購入がうまくいかない理由は大手ハウスメーカーにセールスにありました。マイホームよりも保険販売を優先する保険屋さんを紹介したり、お客様の希望が読み取れなかったり。
お客様の出した結論は『別のハウスメーカー検討します』というものでした。お客様と相性の良さそうな工務店やハウスメーカーを紹介したりしてましたが、その内の1つが値段的も間取り、デザイン的にも気に入ったということでした
ここでようやく大手ハウスメーカーをキャンセル。ようやくマイホームがスムーズに動き始めました。無事に引き渡しが終わった時はお客様はすっかり笑顔で満足していました。
家の大きさも大きくなり満足のいく間取りになり、なおかつ住宅の値段も大手ハウスメーカーよりも安くなったので月の支払額も予算通りになり精神的にも安定したようでした
このマイホーム購入での失敗は何か?それはなんとなく大手の安心感に惹かれてしまったことです。マイホーム購入はセールスとの相性がとても大事です。ハウスメーカーのネームバリューに溺れてしまった。
簡単にいえば人に恵まれなかったというわけです。マイホーム購入で1番大事なのは人選びということです。
事例2 ハウスメーカー選びを間違えたケース(デザイン重視の落とし穴)
最初の事例は人選びに失敗した例ですが、次の例はハウスメーカー選びを失敗したケースです。その会社が作る家に惚れ込んだことから起こった問題です。結果的に引き渡しから1年後にそのハウスメーカーは倒産しました
お客様から『このハウスメーカーですっと建てたいと思ってきました』と相談に来た時から言ってました。しかし私の耳にはこのハウスメーカーに信用不安のニュースが入ってきてました。
下請さんから、会計事務所からも「大丈夫?」と。お客様にもそれとなく伝えるのですがもうこの家のデザインが気に入ってマイホーム購入なので耳に入らない感じです。
セールスの質も悪かった
住宅ローン選びから難航しました。お客様はフラット35を希望していたのですが、このハウスメーカーは請負契約書を住宅ローン用として1割分を上乗せした契約書を別に作成するなどコンプラ無視でした。
『こういう契約書作りはやめた方がいい』
そう言ったのですが、デザインを信用しているお客様の耳は届きません。契約が終わって土地の決済もつなぎ融資で終わったことからあとは着工を待つだけでしたがここでまた情報が入りました
『下請けに支払いができてない』
『着工できるのか?』
実際2ヶ月経っても着工されないのでヤキモキしていましたが、ようやく無事に着工。つなぎ融資で着工金、中間金と支払われていき大丈夫か?と思っていました。
私もできる限り打ち合わせに参加していましたし、ことあるごとに社長の携帯や会社に電話をしたりしていました。引き渡し日が決まりほっとしていたところでまた『事件』が起こりました
携帯電話が通話止に
ある時社長の携帯に何気なく電話したら電話がつながりませんでした。そう、代金未払いの通話止のメッセージでした
これはマズい!ということで会社に電話。社長に携帯電話の件をいうも「故障してて」とのこと。これは早く引き渡しが終わらないかな、と祈るようでした。
最終金の支払いの打ち合わせにも参加しておかしな取引やお金の流れがないかを確認して、無事に引き渡しが終わった後はよかったと安堵しました。
デザインに惚れ込んだことが失敗の理由
ここでのお客様の失敗はデザインに惚れ込んでハウスメーカーの危機に目を瞑ったことです。もし途中で倒産していたら目も当てられない大惨事になっていました。
デザインよりも安心安全なんですけどね。でもこれがマイホーム購入の怖さでもあります。それから1年後に新聞で『倒産』の記事を見た時には複雑な気持ちでした
事例3 住宅ローン選びミスで土地に間に合わない?
これまでに人選びのミス、ハウスメーカー選びのミスの事例を見てもらいました。この2つも1つ間違えると大惨事というところでしたが、次の事例は住宅ローン選びの失敗で危うくマイホーム購入が頓挫しそうになったという例になります
住宅ローン選びをする際にお客様は金利や団信しか見ませんが、マイホーム購入に携わっているセールスやFPが同じ目線になったことから危うく土地決済ができないということになります。
Cさんは30代後半の夫婦で旦那様は地場企業に勤務、奥さまは公務員でした。お客様からの相談は金利が低いネット銀行を使いたいという相談でした。
ハウスメーカーのセールスも当オフィスに同行しての相談です。セールスはどちらかというと自分でやりたそうでしたが、お客様が当オフィスで相談したいということで今回の相談となりました。
ネット銀行で通りますよね?
セールスの方は奥さまが公務員なのでネット銀行でも通ると思い込んでいます。セールスの方に話を聞くとネット銀行は初めてで今まではお客様に銀行に行ってもらっていたとのことです。つまり住宅ローンは銀行任せで詳しくないようでした。
『審査は大丈夫だと思いますので、手続きをお願いします』
セールスの方はそういうのですが、ヒアリングすると土地は市街化調整区域でお客様が選んだネット銀行はソニー銀行なので市街化調整区域は取扱しない銀行です。
『土地が市街化調整区域なのでネット銀行よりも地方銀行の方がいいのでは』
そういう私に対してとにかく手続きをというのでネットから申込をしました。その結果は4200万円の申込に対して2400万円の回答。つまり無理ということです。
土地の売買契約書を見ると土地決済までの時間が迫っているので、地方銀行でも審査をしておいてくださいと言っていたのですが、セールスが自信満々だったことから手続きしていないとのこと
『土地決済に間に合わなかったらどうするのですか?』
そういうと慌てて『別のネット銀行は?』というも市街化調整区域なので金利的に地銀の方が良くなりますと改めていうとようやくその足で銀行へ。
間に合う銀行を紹介したのでなんとか間に合った感じです。危うく土地が買えないところでした。住宅ローンは金利や団信も大事ですが、審査が通って初めてその金利を享受できます
審査に詳しくない人を信用したお客様にも問題がありますが、契約を履行できるように準備することはもっと大事です。
FPからのアドバイス
家は人生最大の買い物ですが、「誰と組むか」で結果は大きく変わります。
住宅ローン審査・資金計画・ライフプランまで一貫して見られるFPと組むことで、安心してマイホームを手に入れることができます。
マイホーム購入で失敗する人の特徴を書いていきました。その要素は1番は人選びにあります。まともな担当者はお客様を幸せにしますし、失敗とは無縁の存在となります。
しかし家のデザインや大手などを信用すると安心安全なマイホーム購入をおぼやかす事態となります。人選び、ハウスメーカー選び、そして住宅ローン選びをしっかりできる人を選ぶとマイホーム購入は限りなく成功に近づきます
確かに家のデザインも大手の安心感も重要です。でもそれ以上に重要なのは人選び、人との出会いだということです。
いかがでしたでしょうか
この記事のようなケースは、FPの立場から見れば“回避できた失敗”ばかりです。あなたの状況でも、事前にライフプラン+住宅ローン診断をすればリスクを最小化できます。
無料相談は公式LINEから受け付けています。
もし、失敗したくないマイホーム購入をお望みであればライフプランからマイホーム購入、住宅ローン選びまでプロジュースします。

私が専門としているのは 住宅ローンの「入口」と「出口」 を支えることです。 入口(審査):「果たして自分は住宅ローンに通るのか?」という最初の関門。CICなどの信用情報、年収、勤務形態などで不安を抱える方が多いですが、正しい知識と金融機関の選び方で逆転できることも少なくありません。 出口(支払い):「35年間、本当に払っていけるのか?」という長い道のり。返済比率やライフプラン、団信や固定金利の選び方を踏まえて、無理のない資金計画を一緒に作り上げていきます。 住宅ローンは「入口」と「出口」がそろって初めて“安心できるマイホーム購入”が叶います。 審査に不安がある方も、将来の返済が心配な方も、まずはお気軽にご相談ください


