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フラット３５の審査は甘いというのは本当か？
『フラット35って審査が甘いと聞いたけど、本当？』『他のローンに落ちたけど、フラット35なら通る？』そんな疑問をお持ちの方に向けて、住宅ローンの実務で審査対応しているFPの視点から、通りやすい人・落ちる人の特徴をわかりやすく解説します。
フラット３５の審査を知るには誰が、どんなケースでは通らないもしくは不利なのかを知っておく必要があります。
当オフィスは住宅ローン専門のFPオフィスとして、審査で悩んでいる方のお手伝いをしています。全国よりお陰様でマイホームが購入できましたという声をいただいております
今回はフラット３５に関して誤解が多い審査のことをお話ししていきます
フラット３５とは？
フラット35とは、住宅金融支援機構と民間金融機関が連携して提供する【全期間固定金利型】の住宅ローンです。フラット３５の特徴は以下の通りとなっています
１、金利
完全固定金利ですが金利が決定するのは住宅ローンの契約後の決済月の金利となります。フラット３５は審査してから引き渡しまで金利は毎月変動していますのでご注意ください
よく金利が変動するのは変動金利では？と言われますが変動金利も引き渡し時の金利が採用されるのは同じですが変動金利は金利が半年に１回しか変わらないので、仮審査時と同じ金利ということが多いです。
審査時よりも実際の適用時には金利が上昇している、ということも起こりますがその反対に金利が下がりラッキーということもありえます。
２、団体信用保険
銀行の住宅ローンでは団体信用保険の加入は必須になりますが、フラット３５では任意となります。つまり健康状態の問題で加入できなくても住宅ローンは通るということになります
しかし団信に加入できない場合、もし生計上重要な夫などが死亡した場合その遺族は大変なことになってしまいます。緩和型と言われる生命保険で補填しておきたいところです
３、審査基準
最大の特徴は銀行などと違い『保証会社』を通さない独自の審査基準を持っていることです。銀行の住宅ローンでは対応が難しいお客様でも対応可能です。
例えば創業年数が短い自営業者や経営者、勤務年数が１年未満の人、契約社員や派遣社員の人などでも返済比率などが合えば審査可能となっています
４、フラット３５のメリット
１、返済額が変わらない（子育てプラス除く）
２、勤務形態や雇用形態に限らずに利用できること
３、審査に保証会社を通さないので保証料不要
５、フラット３５利用での注意点
１、変動金利と比較して金利が高い
２、物件に基準があり適合証が必要となる
３、団体信用保険は任意（加入しなくてもいい）
今の金利は高いが現在（令和７年６月）のように金利上昇局面が今後も続くのであれば金利が逆転することもあり得るので、３５年間を考えると高いかは３５年後しかわからないところがあります
６、フラット３５が向いている人
今の金利が高くても将来大幅な金利上昇が怖いと感じている方には完全固定金利は向いています。特に子育てプラスがありますのでお子様が多い方には向いています。
また今どうしてもマイホームが欲しいが転職などで勤務年数が１年未満であったり、経営者や自営業者にもピッタリです。
フラット３５の審査は甘いのか？
フラット３５は銀行の住宅ローンよりも甘いというより幅広い方の利用が可能となっています。そういった意味では審査は通りやすい住宅ローンと言えます。
しかし最近では投資用物件へのフラット３５利用に関してかなり目を光らせており、その疑いがある申し込みに関しては厳しい審査内容になることがあります。
また美容院やネイルサロンなどを自宅で始めようと考えている人に関しては、設計図面にて疑いがある場合には質問が来たりします。事業用の割合分融資はできないようになっているので注意が必要です
『審査が甘い』とは
何と比較して審査が甘いかといえば銀行の住宅ローンとの比較になります。どんな人がどんなケースでは銀行よりも甘いのかを知っておくのがいいです
例えば、開業したばかりの経営者などは銀行の住宅ローンでは３期分または２期分の決算が経過していることが審査条件ですがフラット３５はそういう基準はないです。
また開業して１年未満でもみなし年収（月収×１２ヶ月）で年収を計算することが可能です。銀行の住宅ローンでは取り扱いできないことが多いです。
また勤務が派遣社員や契約社員で勤務年数が１年未満の方の場合は銀行の住宅ローンでは審査基準に合致しないのですがフラット３５では返済比率などが合えば審査が通ることがあります
フラット３５を利用しようと思っている方は銀行の住宅ローンと比較して審査が通りやすいケースと審査が通らないケースの把握が重要になってきます。
フラット３５で審査が通りやすい人の特徴
フラット３５で審査が通りやすい人とはどんな人でしょうか？その特徴は以下の人になります。フラットは基準を満たせば審査が通る可能性が高く、審査結果がわかりやすい住宅ローンと言えます
フラット３５の審査条件とは
１、市街化調整区域や農地に建築する方
２、返済比率が合う人
３、個人信用情報に異動情報がない人
中古住宅でも新築でもマンションでも適合証が出る物件であることが条件となっています。４３条但書道路でも審査できることも特徴です。
フラット35で落ちる人の特徴
一見すると審査が甘そうなフラット３５ですが、実は審査が落ちる人もいます。それはどんな人でしょうか。
フラット３５での審査落ち原因
１、返済比率オーバー
２、CICに異動情報あり
３、自営業者で開業１年未満
フラット３５では仮審査で承認と否決の他に『留保』という結果が来ることがあります。その場合３つのことが考えられます
１つは返済比率オーバー、もう１つは請負業者の問題、そしてこちらでは原因が不明な場合の留保があります。この最後の住宅金融支援機構から原因を提示されない留保の場合は審査が通るかが不透明です。留保の詳細はこちらのブログを参照してください
審査に落ちた場合の対応策
審査が甘いように見えるフラット３５でも審査に落ちることがあると言いましたが、対策はないのでしょうか。実はいくつかあります。
実は銀行の住宅ローンはOKでもフラット３５ではダメという状況があります。どんなケースかを把握しておく必要があります。それはこの３つになります
フラットNO 銀行住宅ローンOKとは
１、スマホなどのアクシデント的異動情報あり
２、店舗兼住宅での全額融資
３、請負業者の問題
上記の場合はフラット３５ではなく銀行の固定金利または変動金利で審査をすると通る可能性が出てきます。特に１は重要です。
CIC『A』の問題
実は当オフィスでの住宅ローン相談で１番多いのがCICの入金状況で１年以内に『A』がある場合でフラット３５の仮審査で否決になったという相談です。
その場合は別の金融機関のフラット３５で審査し直すと審査が通ることが結構あります。金融機関選びとなりますのでこのケースでお悩みの方はご相談ください
フラット35はチャンスも多いが、通すには戦略が必要
上記の通りフラット３５を使う場合にはただ固定金利がいいというだけでは利用できないことがあることがわかったと思います。
審査が甘いと明確にいうにはその基準を把握していることが必要です。審査が保証会社を通さず独自の審査基準となっているのでその基準を熟知することが大事なことです
Q＆A 相談が多いものベスト３
CICの『A』で落ちた
Q）フラット３５で審査に落ちたのでCICを見たら『A』があった。もうフラットは審査は通らないでしょうか。
A）そんなことはないです。
まずは『A』の他に原因がないかを確認してください。返済比率や異動情報等です。フラット３５の審査は取扱金融機関によって変わります。CICの照会履歴にて住宅金融支援機構が審査した形跡があるかの確認もしてください。
パート社員での住宅ローン
Q)妻がパート社員なのですが連帯債務者で収入合算できますか？
A）できます。銀行ではできないことが多いですがフラットは大丈夫です
フラット３５の金利
Q）フラット３５はどこの金融機関でも同じ金利ですか？
A）違います。
フラット３５は取扱金融機関によって金利だけでなく手数料、団信内容が違うことがあります。特に頭金を２０％以上入れることができる方は金利が低くなる金融機関があります。
また手数料も２.２％というところが多いですが中には０.８８％などもあります。同じフラットから手数料が安い方がいいですよね
フラット35に通るかどうか不安な方へ
審査に強いFPとして、実例・実績に基づいたアドバイスを行っています。銀行の融資基準とは明確に違いますので自分の場合はどうか、審査が通る可能性があるのかを知りたい場合は公式LINEより相談ください。【無料診断はこちら】LINE相談・Zoom相談も受付中！
【筆者紹介】
住宅ローン審査専門FP／永野 修（ながの おさむ）
クレジット会社にて17年間、住宅ローンや自動車ローンの【審査・与信・督促業務】に従事。毎日CIC（信用情報）を確認しながら融資判断を下していた経験から、「どんな人が住宅ローンに通るか／落ちるか」のポイントを熟知しています。
現在は独立系ファイナンシャルプランナーとして、住宅ローンに通らず困っている方の逆転支援を行っており、地方銀行で否決 → フラット35で承認などのサポート実績多数。
特にフラット35のように「保証会社を通さず、物件や返済比率で審査されるローン」は、戦略的に選べばチャンスが広がります。
