ワクワクしない家はつまらない
まるでパズルかプラモデルだな。そんなことを考えながらセールスの話を聞いていました。なんの話かというと建物の設計の話です。
時間はかかりましたがようやく土地が決まり、いよいよ建物をどこのメーカーにするかとお客様と一緒に大手ハウスメーカーに行った時にそんなことを考えていました。
セールスの話が下手なわけではなくむしろ運がいいことにわかりやすい説明をする人でした。なぜそう思いかというとその前もそのあとも大手ハウスメーカーでいい営業だなと思ったのはこの1度きりだからです。
ですが肝心の家の設計がどうもワクワクしない。そう、つまらないのです。もっとも私が購入するのではないのでお客様が気に入ればいいと思いながらその場にいました。
私が口を挟んだのはお客様が希望する住宅ローンの話になった時だけ。いつものことですがこんなに優秀そうなセールスでも熊本では住宅ローンに詳しくない。寂しい限りです。
そのメーカーを出て次の大手ハウスメーカーに行ったあとお客様に聞きました。『どうでしたか』するとお客様の反応はこうでした。『全然ピンとこない』
そこで以前仕事で会った建築設計事務所の方に連絡をしてみました。その時は私はローン担当でしたが引き渡しされた家を見て思わず『センスのいい家だな』と思わずつぶやいたことがあったからです。
建築設計事務所を紹介した日にお客様から電話がありました。『永野さん、びっくりしました。』何が驚いたかというと『ワクワクした』というのです。
『センスと想像力は感動ものでした。』そう、せっかくのマイホームです。ワクワクしない、夢がないのはつまらないのです。お客様は大手ハウスメーカーの話は断り設計士さんにお願いすることになりました。
我が家はつまらない家にしないと誓う
お客様もそうですがマイホームには夢と希望を乗せるといいましが本当にその通りだと思います。人間の数だけ家に対する想いがあります。
その多くは子供の頃からの環境にあるようで思い出は家とともにある。そう言っても過言ではないのです。
そんな時に起こったのが熊本地震。運悪く我が家も被災してしまい解体からの立て直しを余儀なくされました。そうです。まさかの『我が家の番』がきたのです。
どうしたらつまらない家にならないか。でも地震があったからにはいつもう1度あるかもわからない。空間のデザインも大事ですが構造も譲れない。だがこの2つは得てして両立しない。
ある人に言われたことですが洋服に例えると洋服に機能を求めると釣りの時に着るようなポケットがたくさんあるようなベストになってしまう。でもあれを街中で着るにはセンスがなさすぎる。
そこで構造とデザインを別の人にお願いしたらどうなるだろうか。そこで今回事務所にきていただきました。わざわざ東京から。
株式会社STUDIO KAZ代表の和田さんです。東京で何度かあったことがありましたが熊本にきていただきました。
http://www.studiokaz.com/+home.html
今まで聞いたことのない切り口にセンスの良さ。あっという間の2時間でした。『自分の理想の家になるだろうか』と心配だった妻も安心した様子。『よかった! センスもいいし何より自分の考えている空間になりそう』そんなことをいいながらホッとしていました。
夢がない家はつまらないな。ワクワクしないと。
こうした人脈を紹介することも私の重大な役割となっているのが今の仕事です。ますます人脈が揃ってきました。ワクワクする家つくり、安心の暮らしを提供できる土台が揃ってきました。
こうしたセンスがいい職人肌の方をこれからも探していきます。センスというのはどうしようもない才能だな。改めてこんなことを考えた1日でした。