安くていいんじゃない?は失敗の元
本日令和2年3月11日ですがコロナウイルス騒動の真っ只中です。株式市場は乱高下を繰り返しておりダウ1000ドル安もまたかといった感じになっています。
そんな自粛ムードが漂う日本経済ですが銀行には緊急融資の申し込みが殺到しているようで本気で先行きが心配になるくらいです。
きっと暇だろう、と思っていたのですがなぜか相談の申し込みが多くなってきました。なにがあったの?というのが本音ですがそれでも仕事があるというのは嬉しいことです。
当オフィスの相談者は大きく3つに別れています。お客様は最近は公務員か病院関係(医師、看護師)なのですが相談内容は以下の通りです。
1、住宅ローンのことだけ聞きたい 2、ライフプランを作成して安全に家を建てたい 3、セールスが信用できないので購入をアシストしてほしい
2と3に関してですが最近目につく案件が増えてきましたのでそれをお話しします。それは見積もりが妙に安いという問題です。
どこが問題なんだ、安いほうがいいだろうとおもうかもしれません。確かにこれが大手ハウスメーカーだったり設計士案件で安ければ嬉しい限りです。
しかし地元のハウスメーカーや工務店ならばそうではないのです。実は危険なサインの可能性もあります。今回は『地元ハウスメーカーの安い見積もりは危険サイン』と題してブログを書きます。
ハウスメーカー選びは慎重に
熊本で家を建てる場合、地震前と後とではかなり状況が違います。まずは値段が結構高くなったことです。そして引き渡し時期が延びたことです。
当オフィスの場合お客様が住宅展示場などで気に入ったハウスメーカーがあるとまずは人脈を辿ってその会社の評判などを調査します。
もちろん限界があるのでパーフェクトとは言いませんが支払い状況や財務状況、業界の評判はハウスメーカー選びに置いて重要な指標です。
ある工務店での話ですがお客様が持ってきたマイホームの見積もりが『かなり』安かったのです。お客様もその金額を喜んでいたので請負契約を結んだのですがそこからが大変でした。
安いというのは必ず何かがあるから安いわけでその工務店はとにかく対応が遅いのでした。建築申請がなかなか出されなかったり、お願いした書類をもらうのに2ヶ月かかったりと散々でした。
挙げ句の果てにこちらの電話には出なくなりなぜかお客様から私に謝罪が入るという異常事態でした。いわゆる『安いけどそれなり』でした。
だからマイホームの見積もりが安いと思うことなかれ、安いというのはこういうことだとお客様も私の思い知った瞬間でした。
フラット35が使えない
家が安いから別に悪い業者というわけではありません。中にはあまりにも安いので疑った私は直接その工務店にいって話を聞きにいったのですがその結果は『利益率』でした。
住宅ははっきりいって利益の塊です。1軒の家で20%から30%(真偽は定かではない)と聞くくらいです。それを削れば当然安い見積もりになるわけでそれだけでした。
もちろん工事もスムーズに進み問題なく引き渡しとなりました。つなぎ融資も中間金だけでいいというのでお客様は金利負担が少なくてすみました。ありがたい限りでした。
そういう業者もあればお客様がフラット35を使いたいというのに頑として反対する工務店もありました。フラット35SがAかBか、の次元かと思ったのですがそうではありませんでした。
どうもフラット35の基準に満たないようでフラット35なら追加工事が必要ということでした。だから安いのだということがわかった次第です。
どんな家がいいか、どこのハウスメーカー、工務店にするかはお客様が決めることです。ですが高い安いというのは安全という前提があって初めて成り立つと思うのです。
安全を抜きに安いだけで語るならそれは危険がいっぱいということで個人的には全くオススメしないマイホーム購入方法です。
だから安い見積もりをみると『またか?』と緊張するのです。
マイホームは一生で1番高い買い物です。絶対に致命傷レベルの失敗はダメです。見積もりが安いから喜ぶのではなく安全を確保するために慎重に慎重を重ねて調べてください。
少なくとも当オフィスではそうしています。
マイホーム相談 通話無料 0120−929−943 担当FP 永野 修