各社利下げの中で逆行高の楽天銀行
当オフィスでは公務員の方が住宅を購入する時に必ずお客様にライフプランを作成して購入限度額というか予算を出しています。
そこで感じるのは住宅ローンを支払っていようと教育資金や老後資金のために貯蓄できないと老後が厳しくなってしまうという現実です。
その原因は住宅ローンになるのではなく高すぎる家を購入しているからです。『いい家とはなんだ』と聞かれたらなんて答えますか?
ハウスメーカーのセールスは機能やデザインが優れている家のことをいうでしょう。でも本当にそれがいい家なのでしょうか?私はお金に困ることもなく家族全員がずっと楽しく過ごせる家だと思っています。
つまり『人生にとっていい家』を購入する必要があります。身の丈にあった値段の家と同時に金利が低い住宅ローンというのはある意味重要です。ネット銀行の出番というわけです。
令和2年11月より楽天銀行の住宅ローンが再び利上げしました。適用金利は0.527%から0.01%上がって0.537%になりました。各社金利下げて今や最低金利が0.38%になろうとしているのに、です。
では0.01%の利上げによってどのくらい変わるのでしょうか。住信SBIネット銀行と比較してみます。結論からいうとそれでも『楽天銀行は使える』と考えています。
まずは金利の違いによるシミュレーションからしてみます。
3600万円 35年払い 住信SBIネット銀行VS 楽天銀行
0.44% 月92499円 合計38,849,706円
0.537% 月94041円 合計39,497,044円
差額 月 1542円 合計 647,338円
金利差だけを見るとSBIの方が約64万円安いです。もうここまで金利が低いと金利が多少違くてもそんなに差は出ないものです。
あと楽天銀行とSBIの違いは何かと言えば手数料です。楽天銀行が33万円の定額に大して住信SBIネット銀行は2.2%の定率です。
ローン金額が3600万円だと2、2%だと792000円です。楽天銀行の33万円との差額は46万円です。先ほど計算した約64万円から46万円を引くとその差は18万円です。
そう、たった18万円です。
35年で18万円。1年あたりだと約5000円の差でしょうか。まあ、同じ変動金利なら支払額は少ない方がいいのは間違い無いです。でも思ったほど大きくないと思いませんか?金利差の違いはこんな感じです。
またSBIの金利が最大で0.41%となった場合どうかというとその差は約38万円です。金利差0.127%になりますが手数料の差があるのでこの程度となっています。
団体信用保険はどうか
楽天銀行の団体信用保険は住信SBIネット銀行と比較するとかなり充実しています。特に癌になった時に債務が50%になるのに大して住信SBIは『重度がん保険金』となっています。重度とは何か?
保険期間中にガンと診断確定され、標準的な治療の指針にもとづく治療をすべて受けたが 効果がなかったなどと保険会社により判断されたときに、被保険者の請求により保険金が支払われます。
住信SBIネット銀行のHPを見るとこう書いてあります。詳しくはHPをご確認ください。それに対して楽天銀行のがんに対する団信はこうなっています。
がんと診断されたときとなっています。ここにかなりの違いがあるように思えます。明らかに楽天銀行の方がいいようです。
お客様がこの団体信用保険の差と18万円もしくは38万円の差以上の価値があると考えるかどうかで決まると考えます。
手数料が安いというメリット
実は実際の住宅ローンの手続きをしているとこの手数料の差は何を意味するかと言えばそれは『銀行からの入金額』と言えます。手数料は最後の金銭消費貸借契約終了後に銀行から振り込まれる時に差し引かれます。
つまり入金額がこのまま差になるのです。資金的にちょっと大変な方、例えばエアコンやカーテン、ダイニングキッチンなどで思わぬお金がかかり手持ちの金額に不安がある方には銀行からの振り込み額が多い方がいいに決まっています。
そう考えると46万円の差は結構違うという印象が出てきます。これが手数料が安い最大のメリットだと手続きをしているときに思うことです。
楽天銀行のデメリット?
それはもう申し込み自体のめんどくささです。住信SBIネット銀行の方が簡単に思えるほど楽天銀行は手間がかかります。
マンションや中古住宅などならいいのですが土地を購入して建物を立てる場合にはきっと普通のお客様ではできないと思うレベルです。
当オフィスのようにいつも住宅ローンに触れていて慣れているのであれば大丈夫ですが使い方を知らないハウスメーカーや工務店ではむりと思います。
いかがでしょうか。楽天銀行が0.01%利上げしたのですがあまり影響がないことがわかっていただけたでしょうか。
当オフィスのように慣れているのであればどちらの銀行も使いこなせますのでお客様に合わせて提案できますがもし自分でやるのであれば住信SBIの方が楽ではないでしょうか。
もしどちらも申し込みをしたいというのであればご相談ください。
永野FPオフィスの住宅ローン相談 0120−929−943 担当FP 永野 修 *当オフィスの住宅ローン相談は全て有料になっています。 電話相談や無料相談は一切行っていませんのでご了承ください。