夢のマイホームの落とし穴
当オフィスは初めてマイホームを購入するお客様が失敗したり騙されたりしないようにライフプラン作成から引き渡しまでお手伝いしているFPオフィスです。
お客様の8割程度が公務員の方となっていることから安心、安全、スムーズさを重要な項目としてお話ししています。
マイホーム購入の魅力というのはものすごくて1度『欲しい!』と思ったら多少の困難は乗り越えて購入に向けて突っ走っていきます。魔力かもしれませんね
今回のお客様は過去にご相談をいただき『その金額は大きすぎるのでやめた方がいい。もう少し金額を下げた方がいい』といったのですが購入に踏み切ったお客様です。
あれから数年後に予想していたことが起こりました。お客様には『こんなことが起こったら連絡ください』といっていましたが連絡が来たということはそういうことです。
お子様が私立高校に進学して大学進学を考え始めたときにある出来事が重なり『住宅ローンの支払いが厳しい』と感じるようになってきました。
あと何ヶ月かしたら、、、ということで連絡をしたということです。
住宅ローンの支払いがピンチになったら
FPとしての最初のアドバイスは『銀行に行って』です。リスケのお願いが最初にやることなのですがそうはいっても銀行もすぐに適用してくれるものではないです。
『3ヶ月はかかります』
こう言われたということで先ずは3ヶ月間住宅ローンの支払いをし続けることをしなければならないのですがヒアリングの結果無理というのはわかっています。
どうやったら3ヶ月支払いし続けられるのか。住宅ローンの他にも生活もしなければなりません。お金が尽きたらゲームオーバーです。
3ヶ月持たせるためにはどうしてもお金が必要です。ここでいうお金は時間がかからずに手に入るお金のことを言います。こういったケースで助かるために必要なものは3通りあります。
1、信用・・・お金を借りるため
2、現金・・・もうないケースが多い
2、金融商品・・・投資信託や終身保険
最初の面談でお客様がどんな金融商品を持っているかはわかってました。現金がほとんどない以上手持ちの札でなんとかするしかありません。
5ヶ月分の資金を調達
改めて聞くと当時契約していた終身保険はまだありました。貸付をしているか確認したら何もしていませんでした。パニックでここまで頭が回らなかったそうです。
これを解約すればしばらく持ちそうです。ここでは貸付でもいいように思うかもしれませんが安心のためにできる限りのまとまったお金が必要だったので解約にしました
もう少し欲しい
というけどすでに投資信託は現金化されていたので残るはというと『火災保険』だけです。今となってはお宝の35年分でしたがもうそんなことも言ってられない状況です。
終身保険と火災保険とクレカのキャッシングも合わせて約5ヶ月分の住宅ローンの支払いを含めた生活費が手元にできました。が計算外の出費というのも必ずできるので予断は許しません
銀行からの連絡待ちでしたが無事にリスケの手続きも終わり今回はこれでなんとか暮らせそうです。しかしここで終わってはいけません
転職して完済
結局勤務先が民事再生となり転職をすることにしたと連絡がありました。その3ヶ月後に再度連絡して立て直しの話となります
助けただけでなく元に修復させなければまた同じことが起こったらもう現金化できるものは残ってません。借入も厳しいでしょうからね。
先ずはコストの削減です。生命保険も解約したままで何かあったら腹を括るというかそれこそ高額療養費頼みです。
習い事も一旦やめて今で言うサブスクも解約をして家計をとにかく身軽にしました。そしてそれから数年後にクレカのキャッシングも完済、正常に戻ったところで最後のことを提案しました。
最後の提案とは何か?
もともと分不相応すぎるマイホームでした。お客様も言うとおりにしておけばと後悔していましたがこれがマイホームの魅力というか魔力だと私もわかっています。
ですが原因がこれである以上ここに手をつけないわけにはいかないですし、誰かが言わないとせっかく購入したマイホームを手放す決断なんか簡単にできません。
思わぬいい値段で、というか驚くほど高い金額で売れたので今度こそは身の丈にあったマンションに引っ越しです。
マイホームを購入するときはいいことを言って寄って来る人がたくさんいます。みんなそれが仕事なので当たり前です。
そこに私がむり、やめた方がいいと言ったので一時期疎遠になりました。予想通りにならない方がよかったのですが早めに連絡をいただいたのでなんとかなったというのが本音です。
人生は誰の話を聞くのか、誰から買うのかはものすごい大事です。そういった自分の人生を守るための当たり前のことが皆んなおざなりになってます。
幸せも不幸も持ってくるのは人間です。人との出会いだけが人生を変えます。いい方に変える人選びをしてもらいたいものです。
永野FPオフィスの住宅ローン相談
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担当FP 永野 修