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【FP解説】離婚で妻が家に住み続けるなら 夫が知るべき住宅ローン名義変更の全手順

審査が通らない住宅ローンには意味がない

このブログを読んでいる夫へ

結論だけ先に言います
離婚で妻が家に住み続けるなら 夫が目指すゴールは1つです
妻が借換して 夫を住宅ローンから外す

順番はこうです
1 妻が借換できるか 仮審査で目処をつける
2 離婚成立
3 本審査 承認
4 借換実行と登記で 夫がローンから完全に解放

夫名義のまま放置が一番危険です

助太刀いたす。まずは審査を通しましょう。話はそれからです

いまの契約 名義変更の難易度 夫が押さえるポイント
夫単独ローン 低〜中 妻が借換できれば最短。夫は印鑑証明と委任状の協力で一気に進む
連帯債務 中〜高 夫を外せるかが壁。金融機関で対応差が出やすい
ペアローン 2本の借入が残る。解除まで含めた設計が必要

このブログを読んでいる夫の方は離婚が決まっているか離婚を検討していて住宅ローンをどうするかお悩みかと思います。

夫側で多い相談はこのパターンです。

離婚するなら住宅ローンをゼロにして身軽になりたい 妻が住み続けるなら妻名義に変えて欲しい 自分が払い続けるのはリスクがあるので早く解決したい

この気持ちはよくわかります。

ここで注意して欲しいのは夫の行動一つでこの問題の難易度が大きく変わるということです。

協力的な夫であれば3ヶ月から半年で解決できます。非協力的な夫であれば1年以上かかることもありますし最悪の場合は妻が名義変更できずに離婚が宙に浮いたままになるケースもあります。

今回は夫の立場から離婚での住宅ローン問題をスッキリ解決するための全手順と夫が知っておくべき注意点をお伝えします。

離婚したら住宅ローンはどうなるのか

離婚したからといって住宅ローンが自動的に消えるわけではありません。

離婚はあくまでも夫婦間の問題です。銀行は関係ありません。銀行との契約はそのまま残ります。だから名義人である夫が離婚後も住宅ローンを払い続けるか解決するかの選択を迫られます。

選択肢は大きく分けて3つです。

選択肢1 売却して住宅ローンを完済する

家を売った金額で住宅ローンを完済する方法です。夫にとって一番スッキリする方法に見えますがローンの残高より高く売れる保証はありません。

売っても残債が残るケースも多く売れば終わりという甘い考えは危険です。

選択肢2 夫名義のまま妻が住み続ける

離婚後も妻が家に住み続けるなら 夫は何をすべきか

結論は、妻が住み続けるなら夫名義のまま放置は危険です。夫がローンから外れる出口を作らないと、再婚も住宅購入も止まります。

夫ができる最善は、感情より先に、妻の仮審査を通すための書類協力を最優先にすることです。

住宅ローンは夫が払い続けながら妻と子どもがそのまま住む方法です。短期的には手続きが不要ですが長期的なリスクが大きいです。

夫が再婚して住宅を購入しようとしたときに二重ローンになります。夫が病気や失業で払えなくなった場合に妻の住む家が競売にかかります。

こちらは夫にとっても妻にとってもリスクしかない方法です。

選択肢3 妻名義に住宅ローンを借り換えてスッキリ解決する

妻が単独で住宅ローンを借り換えて夫は住宅ローンから完全に解放される方法です。手間はかかりますが夫にとっても妻にとっても最もリスクが少ない方法です。

当オフィスではこの選択肢3をお勧めしています。

夫名義のままにしておくリスクを理解してほしい

夫側で一番多い失敗が住宅ローンの名義を放置することです。

放置すると以下のリスクが残ります。

リスク1 再婚して新たな住宅購入ができない

銀行は夫の借入状況を審査します。離婚後も前の家の住宅ローンが残っていれば返済比率を計算したときに大幅に不利になります。

新しい人生でマイホームを持ちたいと思ったときに住宅ローンが組めないケースがあります。

リスク2 妻が支払わなくなった場合の責任

口約束で妻が払い続けるといっても住宅ローンの名義が夫のままであれば法律上の返済義務は夫にあります。妻が払えなくなった場合は夫の信用情報に傷がつきます。

リスク3 団体信用保険の関係

住宅ローンには団体信用保険が付いています。名義人が死亡した場合にローンが完済される保険です。夫名義のまま夫が死亡した場合に保険でローンが完済されます。

しかし夫名義のまま妻が住んでいる場合は受け取り先が複雑になります。離婚後の関係でこのトラブルが起きるケースがあります。

夫が協力すべき理由

妻が住宅ローンの名義変更を進めるには夫の協力が絶対に必要です。

必要な書類として夫の印鑑証明や委任状があります。これを夫が出さないと手続きが止まります。

夫の協力がなければ妻も離婚を完結させることができません。夫も住宅ローンから解放されません。つまり両者にとって協力することが最善なのです。

早く協力することで

「住宅ローンの名義から解放される 新生活の計画を立てられる 双方のリスクがなくなる」

このメリットが得られます。

感情的になることはわかります。しかしここは住宅ローンを素早く解決することが双方の未来のためになります。

夫が知っておくべき名義変更の全手順

名義変更の全体の流れを夫の立場から見ていきます。

→ 〖FPが解説〗離婚で住宅ローンを夫から妻へ!審査に通る手順と流れ

ステップ1 今の住宅ローンの残高を確認する

返済予定表を取り出して残高を確認します。妻がこの残高分の住宅ローンを借換できるかどうかの判断の基準になります。残高が多ければ多いほど妻の審査は厳しくなります。

ステップ2 今の銀行に相談する

最初に今の銀行に相談します。名義変更の方法として売買か贈与かを指示されます。ここで一緒に相談に行くのが理想的です。夫婦両者が合意しているという意思表示が銀行の担当者に伝わります。

ステップ3 仮審査に必要な書類を揃える

妻の仮審査に必要な書類を夫側でも一部用意します。夫の印鑑証明や委任状が必要になるタイミングがありますので準備しておいてください。

ステップ4 妻の仮審査を通す

離婚絡みの名義変更は手続きが複雑になりやすく、ネット銀行やJAはハードルが高いことが多いです。まずは名義変更に慣れている金融機関から検討します。

「詳しい手順はこちら」→ 【FPが解説】離婚で住宅ローンを夫から妻へ!審査に通る手順と流れ

ステップ5 離婚後に本審査と実行

本審査は離婚が成立してからになります。本審査が承認になれば借換実行と所有権移転登記が同時に行われます。これで夫は住宅ローンから完全に解放されます。

夫が売却にこだわる場合の注意点

夫が住宅ローンをゼロにしたいからという理由で売却を主張するケースがあります。ここで注意して欲しいのは売却価格の査定を妻側でも独自に取ることです。

夫に有利な査定が使われているケースがあります。妻側でも不動産会社に独自で査定依頼をして公平な金額を把握してから話し合いを進めることを勧めます。

また売却してもローン残高より売値が低いオーバーローンの状態の場合は売却後も残債が残ります。その残債をどちらが払うのかという新たな問題が発生します。

売却が最善でないケースも多いのでまずは専門家に相談してください。

住宅ローン名義変更ができない場合のリスク

妻の収入が低く住宅ローンの審査が通らない場合はどうするか。最も避けるべきは住宅ローンの名義を放置したまま離婚だけ先に進めることです。

よくある間違いがこのパターンです。

離婚の合意は得られたが住宅ローンの問題が解決しないまま離婚届を提出する。住宅ローンは夫名義のまま妻が払い続ける約束をする。数年後に妻が払えなくなり夫の信用情報に傷がつく。

この最悪のシナリオを防ぐためにも離婚届を提出する前に住宅ローンの問題を解決してください。

「別居中や離婚前の進め方はこちら」→ 【離婚での住宅ローン借換】別居中や離婚前に妻名義へ変更できるのか?

夫として協力できる具体的なポイント

感情的な問題はひとまず置いておいて住宅ローン問題を解決するために夫ができることを整理します。

「費用の全体像はこちら」→ 離婚で夫から妻へ住宅ローンを変更するときのコストとは

印鑑証明の速やかな提供

銀行の手続きで夫の印鑑証明が必要になります。求められたら速やかに用意してください。

売買契約書への署名協力

借換方法が売買となった場合は売買契約書への署名が必要です。これを拒否すると手続きが止まります。

銀行との同席

可能であれば銀行への最初の相談に同席することでスムーズに進みます。夫婦双方の同意が確認できると銀行も動きやすくなります。

登記書類の受け取りと引き渡し

所有権抹消の書類が夫の住所に届くことがあります。速やかに妻側の司法書士に引き渡してください。これを渡さないと登記が完了しません。

FP実例 夫の協力で3ヶ月解決したケース

Cさん夫婦(夫40代 妻30代)の場合です。

夫は転勤で単身赴任中に妻から離婚の申し出がありました。家は妻と子どもが住み続けたいという希望でした。夫は早くスッキリしたいとのことで当オフィスに相談が来ました。

まず現在の住宅ローン残高が2200万円でした。妻は正社員で年収380万円で返済比率の計算をすると借換が可能な数字でした。

CICも確認して問題がなかったので地方銀行で仮審査を進めました。この時に夫が速やかに印鑑証明を送付してくれたことで手続きがスムーズでした。

仮審査承認後に離婚協議書を公正証書にまとめて離婚届を提出しました。本審査承認後に融資実行と登記が完了して夫は住宅ローンから完全に解放されました。

協力的な夫だったことで3ヶ月以内に解決できた事例です。

夫側の絶対にやってはいけないこと

書類の提供を拒否する → 双方の離婚が宙に浮きます。自分も住宅ローンから解放されません

売却を急ぐあまり妻名義への変更の可能性を探らない → 売却できてもオーバーローンになるケースがあります

感情的になって相談のタイミングを遅らせる → 時間が経てば経つほど選択肢が減ります

よくある質問

Q 妻が住宅ローンを引き継いでくれれば夫は保証から完全に外れますか

妻が新たに単独で住宅ローンを借り換えた場合は夫は完全に解放されます。連帯債務や連帯保証人としての責任もなくなります。

Q 離婚後に元妻が払えなくなった場合に夫に請求が来ますか

妻名義に借換が完了していれば夫への請求はありません。夫名義のまま口約束で妻が払い続ける場合は夫への請求が来ます。だからこそ名義変更を完結させることが重要です。

Q 妻の審査が通らない場合は売却しかないですか

諦めるのは早いです。フラット35を活用する方法や連帯債務者を加える方法があります。まず専門家に相談してください。

フラット35を使った夫から妻への名義変更は、こちらで手順をまとめています。
→ 〖R8 FP監修〗離婚で住宅ローンをフラット35を使った夫から妻へ名義変更の方法

Q 住宅ローン借り換えを夫から妻へする時 夫が一番気をつけることは?

否決が増えるほど難しくなります。仮審査の銀行選びを間違えないこと。夫は書類協力を最優先にすることです。だから申込前に順番を作るのです

Q 住宅ローン控除は離婚で借り換えしたらどうなる?

控除は状況で分岐が多いので、離婚協議書の内容と借換方法を決める前に確認が必要です。控除のために順番を間違えると本末転倒になります。控除のために順番を崩さないようにしてください

FPからのアドバイス

夫にとって離婚後の住宅ローン問題をスッキリ解決するベストな方法は妻名義への借換を速やかに協力して進めることです。

名義変更が完了すれば

『住宅ローンから完全解放 新たな住宅購入が可能 双方のリスクが消える』

このメリットが得られます。

感情的な問題と住宅ローンの問題は切り分けて考えることが大事です。住宅ローンの問題は早く動けば動くほど解決の選択肢が増えます。

一人で抱え込まずにまず相談してください。

永野FPオフィス 担当FP永野 修
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私が専門としているのは 住宅ローンの「入口」と「出口」 を支えることです。 入口(審査):「果たして自分は住宅ローンに通るのか?」という最初の関門。

CICなどの信用情報、年収、勤務形態などで不安を抱える方が多いですが、正しい知識と金融機関の選び方で逆転できることも少なくありません。

出口(支払い):「35年間、本当に払っていけるのか?」という長い道のり。返済比率やライフプラン、団信や固定金利の選び方を踏まえて、無理のない資金計画を一緒に作り上げていきます。

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