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これからFP相談で独立したい人に最初に伝えたいこと
FPとしてこれから相談の仕事をしたい。
そう考えている方は、きっと勉強熱心で、知識も増えてきているはずです。
NISA、iDeCo、保険、住宅ローン、家計管理。学べば学ぶほど「人の役に立てそうだ」と感じると思います。
それ自体は、とても良いことです。
でも、ここで一つだけ先に言っておきたいことがあります。
FP相談の仕事は、知識があるだけでは成り立ちません。
なぜなら、相談業は「正しいことを言える人」より「この人なら安心して話せる」と思われる人 に依頼が来る仕事だからです。
ではこの『安心』とはなんでしょうか
FP相談の仕事は「情報」ではなく「人生」を預かる仕事
FP相談に来るお客様は、単にお金の知識を知りたいわけではありません。
本当に知りたいのは、
- このまま住宅ローンを組んで大丈夫か
- 保険を見直して家計は守れるか
- 老後資金は足りるのか
- 今の働き方で家族を守れるのか
といった、生活そのものに直結する不安 です。
つまりFP相談とは、数字の説明ではなく、
お客様の「本音」「弱み」「迷い」に向き合う仕事です。
ここを軽く見てしまうと、知識はあっても選ばれません。
カフェ相談が危ない理由
問題は『雰囲気』ではなく『信頼』
これから始める方ほど、最初はこう考えがちです。
- まだ売上が少ないから事務所は早い
- とりあえずカフェで相談すればいい
- おしゃれだし、気軽でいいかもしれない
気持ちはよく分かります。実際、最初は固定費を抑えたいです。ですが、FP相談という仕事に限っては、カフェ相談には大きな弱点があります。
それは、相談内容が第三者に聞こえること です。FP相談では、次のような話が普通に出ます。あなたならこれが他人、例え知らない人であってもいい気分ではないのでは?
ましてや近くに知っている人がいたらどうでしょうか
- 年収
- 貯蓄額
- 借入状況
- 保険加入状況
- 家族構成
- 健康状態に関わる話
- 過去の延滞や金融事故の不安
これを、隣の席に人がいる場所で話してもらう。おそらく多くの人は、「この人に全部話して大丈夫かな?」 と心のどこかでブレーキを踏みます。
FPの相談業で一番痛いのは、相談そのものが始まる前に信頼を落とすことです。
相談の仕事で大事なのは「実力」だけではない
先に必要なのは「安心して相談できる設計」
FPとして独立を考える人ほど、勉強に時間を使います。それは正しいです。絶対に必要です。ただ、仕事になるかどうかは別の要素も大きい。
その1つが、安心感の設計 です。たとえば、お客様はこんなところを見ています。
- どこで相談するのか(場所)
- どうやって予約するのか(導線)
- 相談料は明確か(料金)
- 何をしてくれる人なのか(専門性)
- 話しても大丈夫そうか(印象)
- 実績や事例はあるか(信頼材料)
ここが整っていないと、どれだけ知識があっても「相談してみよう」という行動につながりません。そんなことで相談したくないと思われるだけで機会損失です
逆にいえば、ここを整えるだけで、同じ知識量でも問い合わせ率は大きく変わります。相談でFPをする場合は細部にまできを配る必要があります
「期待感」をつくれるFPが選ばれる
相談業は、商品を見て買う仕事ではありません。お客様は、相談前の時点では成果物を見られないからです。
だからこそ、お客様はこう考えます。
- この人ならちゃんと聞いてくれそう
- 自分の状況を整理してくれそう
- 一人で悩むより前に進めそう
この「相談前の期待感」が、問い合わせを生みます。ここで誤解してほしくないのは、見栄を張れという話ではないことです。
むしろ過大な期待感はのちに大きな失望を生む原因にもなりかねないです。大事なのは、誇張ではなく、安心してもらえる情報をきちんと整えること です。
- 強みを明確に書く
- 対象者を絞る
- 相談の流れを見える化する
- 守秘義務・個人情報の扱いを説明する
- 相談場所の安心感を確保する
こうした積み重ねが、期待感になります。やったことがない、できないことを知ってるか如くに話すのは危険です
これからFP相談を始める人が最初にやるべき5つのこと
1. 「誰の、どんな悩み」を解くFPか決める
FPは守備範囲が広いです。広いまま始めると、逆に選ばれません。あなたが胃が痛くて病院に行こうとする場合に『内科・胃腸科・アレルギー科』と「胃腸専門』のどちらを選びますか?
FPでの例:
- 住宅購入前の家計設計
- 住宅ローン審査に不安がある人
- 子育て世帯の固定費見直し
- 退職前後の資金計画
- 相続前の家族会議サポート
最初は広く見せるより、狭く深くの方が強いです。ピンポイントに狭くです。胃腸科よりも胃痛専門です。
こういうと対象のお客様が少なくなるという人がいます。しかし内科・胃腸科を選ばないあなたがそれをいうのでしょうか、ということです
2. 相談環境を整える(最優先)
事務所を借りるかどうかは別として、最低限以下は必要です。
- 個室または会話が漏れにくい場所
- オンライン相談環境(Zoom等)
- 予約導線(フォーム・LINE等)
- 相談前ヒアリングシート
- 守秘義務・個人情報の説明
「相談しやすさ」は、あなたの実力の一部です。最近ではオンライン相談ができるようになりお客様も抵抗がなくなってきています
ファミレスや喫茶店、マックでするよりもよっぽどマシです。お客様の個人情報は大切にしたいところです。
3. 料金とメニューを曖昧にしない
これから始める人ほど、料金をぼかしがちです。でもお客様は、料金が分からないと不安になります。料金や業務フローは明確にしてください
最初は完璧でなくていいので、
- 初回相談(60分)
- 継続相談(90分×◯回)
- ライフプラン作成
- 住宅購入相談
- 家計改善プラン
のように、何をするか・いくらか を明確にしましょう。ちなみに当オフィスでは現在はこうしています。

4. 実績がないなら「実績の代わり」を出す
独立初期は実績が少なくて当然です。そこで止まる必要はありません。これから作ればいいだけです。その代わり実績の代わりになるものはあります。
- 相談の流れを丁寧に説明した記事
- よくある失敗例の解説
- 判断基準をまとめたチェックリスト
- 想定相談事例(匿名・架空でも可)
- 自分の専門分野の考え方
「この人はちゃんと考えている」と伝われば、十分強いです。見せるということを意識してください
5. FPの勉強と同じくらい、ビジネスを学ぶ
FPで独立したい人の多くがここで苦労します。知識はあるのに、仕事にならない。これは珍しいことではありません。
理由はシンプルで、FPは資格であって、集客・提案・契約・継続支援は“ビジネス”だから です。そう、ビジネスマンになることを求められます
だからこそ、
- 誰に届けるか
- どう知ってもらうか
- どう相談につなげるか
- どう信頼を積むか
を学ぶことが必要になります。FPを志す人ほど、ここを避けないでください。自信が信頼をうみ、信頼が収入へとつながります
これからFP相談を始める人へ
最初に磨くべきは「話す力」より「預かる力」
FP相談の仕事は、派手ではありません。でも、人の人生を支える力のある仕事です。その分責任も大きいです。ミスリードしたらお客様の人生は大きく変わります
その分、必要なのは知識だけではなく、
- 守れること
- 整えられること
- 安心させられること
- 期待感をつくれること
です。お客様は、あなたの知識を買う前に、あなたに話しても大丈夫かどうか を見ています。これからFP相談を仕事にしたいなら、まずはそこから始めてください。
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