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FPが見ていて恐怖を感じるマイホーム購入とは
あるお客様が相談にきました。40代の公務員の方で数年前に購入したマイホームの住宅ローン借り換え相談です。なんでもお子様の教育資金がかかる年代になり家計を楽にするために住宅ローンの借り換えを考えたそうです。
お子様が高校進学がどうも私立高校になりそうで現在上の子は専門学校に通っている。教育資金のやりくりが大変になってきたのでどうするか。と考えての相談だったとのことです。
まずは住宅ローンの内容を見てみると金利は0.975%になっています。この金利ならここから借り換えたとしてもあまり効果はないです。最初に高い金利で契約した後のリカバリーは難しいです。
次に売買契約書をみると『ん?』この近辺の相場を考えたら高くない?そんな金額だったのです。
お客様になんでこの家を購入することになったのか聞くと先輩が住宅会社にいてこの家買わないと声をかけられたのが始まりだそうです。
まあいいかとみんな家を購入しているので自分たちも大丈夫のはずとあまりよく考えず買った結果、家計的にも無理がきてしまい限界が近く早急になんとかしたい。
実は相談前に借り換えの申し込みをしたら断られたとのこと。原因は担保評価と言われたらしい。無知が招いた家計負担増。
『購入するときに相談にくればよかった』なんか保険の見直し相談のときに出るセリフを聞いてしまいました。知らないって損なんだと実感。
実はこんな購入方法をしている人、またはしようとしている人がなんて多いのでしょうか。その原因と対策を考えてみることにしよう
資金計画は作りましたか?それとも野生の勘ですか?
当オフィスにマイホーム購入時に相談にこられる方には特徴があります。それは『この土地、この家を買っても大丈夫でしょうか』と言う疑問を持っているということです。
教育資金は?老後資金は?貯蓄は?と様々なことを質問し大丈夫と実感してから行動に移します。ですが行動に移ってからは早いです。
予算が決まっているのでその範囲内で自分たちの夢のマイホームを購入していくのです。住宅ローン金利は0.5%から0.625%程度。土地も家もセールスよりも専門家のアドバイスをもらい上手に購入していきます。
それに対して購入後の家計に困って相談にくる人の大半がなにも考えずに住宅展示場に突撃。ハウスメーカーのセールスにトークに乗せられ『エイ、ヤー』で購入。
そして言われるがままに安くない家に、提携ローンと言う名の高い金利で家計を圧迫。本当にそれでいいのでしょうか。
まずは老後資金や教育資金などを加味した資金計画くらい作ったほうがいいのではないでしょうか。そしてどんな土地や建物を購入してはいけないのか、住宅ローン事情くらい把握したほうがいいです。と言うかそのくらいしましょう。と言うお話です
ダメだしされた土地購入とは
資金計画が終わりいよいよ予算を考えた土地購入となります。このときに2つのことを先に考えお客様と一緒に探します。
1、土地と建物 優先順位はどちらが高いか 2、建物の大きさを把握してから土地を探す。
お金とは正直なもので立地がよく大きい土地は高いです。立地を優先するならそれでも購入を検討します。そのときに候補が出たらまずは見に行きます。次に信用できる不動産屋さんにアドバイスをいただきます。
ここでやめたほうがいいと言われることがおおよそ7割くらいあります。その理由はなんでしょうか。と言うか突撃する人はこの7割を考えることなく購入していることになります。
理由はこんなことが多くなりました。
1、相場より大幅に高い 2、不動産屋さんに問題がある。 3、安い場合は安いなりの土地
上記のことを繰り返しながらお客様と次から次へと土地を探していくと出会うものです。そう、自分たちの理想かつ予算内の土地がです。
そして前出の方に見てもらうと『この土地はいいよ』と言われます。そう、ここでようやくこの近所の調査に入るのです。治安を交番で訪ね、近所に更地になった理由を聞き、その途中で『不審人物』が近隣にいないか調査します。
問題がないとなって初めて『買付証明』を出します。そう購入です。ようやく次は建物に検討に入れます。
誰が本当のことを言っているのかわからないハウスメーカーの話
建物を建てると言っても建てる会社はいろいろあります。大手ハウスメーカー、地元ハウスメーカー、建築設計事務所など様々です。
それぞれに長所と短所がありますのでお客様の価値観や予算に応じて検討していきます。例えば予算的に余裕があり実より大手ハウスメーカーの『名』に優先順位がある場合は高くてもその中で検討します。
そこまで予算が取れない、または『名』より『実』だという人は地元ハウスメーカーという選択もあります。何件も一緒に訪問した感じでは大手と地元ハウスメーカーではセールスにはやはり差があります。それが短所でしょうか。
この2つではなく自分の考えるオリジナルな家を望む方が最近増えています。予算的には大手ハウスメーカーよりはかなり安く、地元ハウスメーカーより少し高いですが設計士の方を紹介する機会が多くなっています。
どこに言ってもセールスは自分のところで購入してもらいべくセールストークを繰り出してきます。『自分のメーカーが1番いいです』と。
結局誰がなんと言おうともお金をさすのはお客様です。お客様が決めるしかありません。『名』をとるのか。『実』をとるのか、それともオリジナリティーや『夢』をとるのか。です。
ちなみに私自身は地震で倒壊した家の建て直しは建築事務所にお願いしました。この仕事上の経験からの選択です。
住宅ローンは自分で選ばないと高くつく
住宅ローンは誰が選ぶのか。統計を見ているとその多くはハウスメーカーが選んでいます。選ぶのではなく提携ローンを紹介しているだけです。
この提携ローンでよければなんの問題もありません。ただ熊本の場合お客様が低金利を望んだときに得てして提携ローンの金利が低金利ではないことが多いです。
当オフィスで今や低金利という時は0.625%くらいまでのことです。それ以上は第一候補としては考えません。
つまりあなたが低金利を望む場合、ハウスメーカーの言われるがままにするとお望みでない住宅ローンになる可能性があるということです
ですがこれもまた多くの方は言われるがままに申し込みをしていますのでここでも予算に大きな差が出ています。低金利との差を金額にするとざっと200万、300万円の差が出ています。
この金額が1番大きく教育資金や老後資金に跳ね返っていると言っても過言ではないのです。ただし提携ローンには利点もあります。その利点が気に入ればその限りではありません。
資金計画、不動産知識、住宅ローンでいくらの差が出るのか
変な話ですが当オフィスに相談の予約をするのですが予約数日前、もしくは当日にキャンセルをする方が何人かいます。
実は電話で話しているときにわかるのです。『このお客様はキャンセルになる』と。なぜわかるのでしょうか。それはキャンセルになる人は必ずこう言うからです。
『相談は無料ですか?』もしくは『相談料1万円コースでどこまでやってくれますか』と聞かれるのです。つまり相談に価値観を持っていない人の言葉なのです。
ですが私はそれを否定しません。堂々と銀行にいけば無料でそれなりのことを教えてくれますよと答えています。自分の人生の天秤にかけ相談料の方を惜しむのですからそれは仕方のないことです。
ただ信用してくれて相談していただく方にはこの3つの無駄を省き安心かつ豊かな人生を歩んで欲しいと思っています。
1、資金計画、ライフプラン 2、リーズナブル・安心できる不動産選び 3、お望みの住宅ローン選び
きっとこの3つだけでも住宅展示場に突撃する方の数倍もあなたの人生は安全になるでしょうし、安定することでしょう。
こうした安心、安全、安定など見えないものを大切にする方を歓迎しつつサービスを提供していこうと言うのが当オフィスの基本方針です。
『星の王子様』を読めば大事なものは目に見えないこと。そう書いてありますよ。
永野FPオフィス 通話無料0120−929−943 担当FP 永野 修