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つなぎ融資なしに注文住宅は建たない
【知らないと損】注文住宅の住宅ローンはマンションなどと違い土地やつなぎ融資の要素があるのでその分、住宅ローン選びが複雑になっています。ところでつなぎ融資とはなんでしょうか。なぜつなぎ融資が必要なのでしょうか。ネット銀行にはないというのは本当でしょうか。今回はつなぎ融資の疑問に答えます。
つなぎ融資が無いネット銀行は使えないって本当?
「ハウスメーカーの方からつなぎ融資が無いので、ネット銀行住宅ローンは使えないと言われました。私たちはネット銀行の住宅ローンが使えないのでしょうか?」
最近のランキング1位は、auじぶん銀行。ホームページを見てみると、最低金利0.2%台の文字に目を奪われます。これだけの低金利であれば、使ってみたいと思われる方は多いはず。
今回のお客様もHPの記事全てを見るのが面倒で、ハウスメーカーの営業マンへどうやったらauじぶん銀行の住宅ローンが使えるかを質問したそうです。
しかし、ネット銀行はつなぎ融資が無いので使えませんとの言われたようです。最近ではつなぎ融資を専門で取り扱っている金融機関があり、アプラスのブリッジローンがその1つです。
金利の他のつなぎ融資と比較して低いです。ただし、その手続きは面倒なことが多いのも事実です。今回のお客様のように断られるケースが多いのは、セールスがその手続きが面倒だからかも知れません。
つなぎ融資は住宅ローンを借りるうえで重要な仕組みの一つです。本日はネット銀行住宅ローンを利用するために必要な、つなぎ融資を使ううえで最低限知っておかなければならないことを説明いたします。
つなぎ融資とは何?
つなぎ融資を簡単に説明しますと、通常の住宅ローンは本審査まで終わらせておいて建物完成後に次の金銭消費貸借契約後に融資を実行します。
しかし土地の決済や着手金、中間金の支払いは建物完成までに支払いが到来します。住宅ローンの融資実行されるまでに必要な資金を、一時的に貸し出すための住宅ローンとは別のローンです。
住宅ローンの融資実行タイミングは、各金融機関によって異なります。下の図のように、基本的にはマイホームが完成してから融資実行が始まり、ほとんどの金融機関がこのタイプとなっております。
①つなぎ融資がないと家は建たない
家を建てるには莫大なお金と長い時間が必要です。建てる側の立場になった時、建物が完成するまでに全ての費用を先払いし、代金が後からしか受け取れないのは経営上リスクを伴うもの。
そこで経営リスクを解消しているのがつなぎ融資です。つなぎ融資があれば、ハウスメーカーも安心して建築費用を受け取ることが出来ます。
土地の代金に関しても同じです。土地から購入する場合は、土地の所有者を売る方から家を建てる方の名義へ変えならなければマイホームを建てることが出来ません。
名義が他人へ変わったのに、その代金が入ってくるのが建物が完成する3~4カ月後。土地を売る側とすれば、愛着のある自分の土地を売るという気分にならないはずです。つなぎ融資はその問題を解消してくれます。
肥後銀行はつなぎ融資はない
ちなみに肥後銀行にはつなぎ融資がありません。下の図のように住宅ローン融資が土地購入時から始まります。このタイプは珍しいのですが、このような住宅ローンを取り扱っている金融機関もあります。
大手ハウスメーカーの中には、つなぎ融資を必要としない金融機関もありますし、自社でファイナンス部門を持っていて、そこがつなぎ融資を用意してくれることもあります。
どこで建てるかによっても変わってきますので、そこも重要な要素の一つです。
②つなぎ融資には手数料や利息がかかる
つなぎ融資は住宅ローンの契約とは違います。金利も住宅ローンより高くなりますし、手数料も別途で掛かります。ネット銀行住宅ローンを利用する際に、つなぎ融資で使われる株式会社アプラスのブリッジローン。金利は1.75%、事務手数料として110,000円が掛かります。
土地にかかる費用が1500万円、建物+諸費用で2500万円、合計4000万円の住宅ローンを申し込んでいた場合を上の図で表してます。4000万円の住宅ローンですが、手数料と利息約40万円が差し引かれますので、実質3960万円しか使うことが出来ません。
ネット銀行住宅ローンを利用する際、せっかくつなぎ融資が別の金融機関で使えることがわかっても、結果的に思わぬ出費をしてしまうということが起こりえます。つなぎ融資にどれくらい費用が掛かるのかは予め計算しておく必要があります。
③つなぎ融資と住宅ローンの団信は別物
②の冒頭にお伝えしました通り、住宅ローンとつなぎ融資は別のローンとなります。では、住宅ローンの融資実行前に、ご主人がお亡くなりになられた場合はどうなるのでしょうか?
つなぎ融資の団信内容によっても変わりますが、
・青部分でお亡くなりになった場合は、土地代金のみ ・緑部分でお亡くなりになった場合は、土地代金+着工金 ・オレンジ部分でお亡くなりになった場合は、土地代金+着工金+中間金
基本はこの部分しか保障されません。つなぎ融資を利用するネット銀行を選んだ場合、住宅ローンの審査は終わっていても契約が終わるのはローン実行日直前です。住宅ローンの契約者がいなくなった場合には、契約を行うことが出来ません。じゃあ、残りの代金をどうするのかという話になると思います。
つなぎ融資を利用する際には、住宅ローンの実行が行われるまでにお客様にはリスクが伴うことを知っておかなければなりません。過去にこのような状況に陥ったことがあるという工務店さんの話を4件ほど聞いておりますが一様に悲惨だったと言ってました。
いかがでしょうか?ネット銀行を使うためには、別の金融機関でつなぎ融資の手続きまでしなくてはいけません。それは、つなぎ融資が無ければ、土地の売主さんや建築会社の資金繰りに直結するからです。更に
①つなぎ融資には手数料がかかり、それがいくらかを計算する必要がある
②ローンの契約予定者が、途中でお亡くなりになった場合のことも考えなくてはならない
この二つも考えたうえで申し込みをしなくてはなりません。初めてマイホームを建てられるお客様にとっては、とても面倒な作業であると思います。もし、この面倒な作業が嫌でしたら私達でもお手伝いいたします。
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数字で考える住宅ローン相談 0120-929-943. 担当FP 永野 修
永野FPオフィス 永野 修『審査の通らない住宅ローンに価値はない』
クレジット会社で17年間毎日CICを見てきたのでどうしたら審査が通るのかがわかるという職業病を武器に他社ではできない住宅ローン選びをメインとしています。ローン業界に30年以上の豊富な経験と年間100件以上のマイホーム購入のお手伝いをしています。お客様の80%は公務員であとの20%は医師と看護師になっています