現金で土地を買うことには反対した
今年も2月になり引き渡し案件の手続きが多くなってきました。表題登記に金銭消費貸借契約の日程、火災保険選びに転居のタイミングなどです。
またコロナの影響もあるのでしょうか、新規案件も多く相談も多岐にわたり忙しい毎日となっています。そんな中で様々な出来事がありこれからマイホーム購入をしようと考えている方に役に立ちそうな出来事がいくつかあります。
今回はそのうちの1つですが『土地は現金で買う』というものがあります。2件あり両方とも結局は現金で購入したのですがまず最初にそのリスクを説明しました。
その上で現金で購入したので問題はないのですが個人的には購入時は住宅ローンを使った方がいいのではと思っています。
確かに住宅ローンを使うとつなぎ融資の費用などがかかったりします。それでもその金額には変えられないリスクも存在します。
土地を現金で買うリスクとは
なぜ当初土地購入を現金で払うことに反対したのでしょうか。その理由は結構重大なリスクが存在するからです。しかもお客様がリスクがあるとは夢にも思っていない。そんな感じだったからです。
ではそこにあるリスクとはどんなものでしょうか。
何をしても利点と欠点が必ずあります。現金で購入する利点は諸費用軽減です。つなぎ融資の金利は住宅ローンとは違い2%後半が多いです。
仮に土地代金が1000万円でつなぎ融資の金利が仮に2.8%、住宅の引き渡しが半年後だったとすれば利息は約13万円になります。
1000万円×2、8%×180日/365日=138,082円
では13万円の『利益』に対してどんなリスクを背負うことになるのでしょうか。思いつくもので大きなものはこれになります。
建物が建てられないリスク
ではそれはどういう状況が考えられるのかです。例えば土地を現金で払ったあとでじっくりと建物の設計を決めた場合です。
1、もし住宅ローンが通らなかったらどうなる? 2、契約者がすぐに死亡したら?
どちらかのことが発生したら土地はあるけど建物はどうする?という問題が発生します。ではそのリスクに対してはどうすればいいのか?
1、そうなることを防ぐために土地の契約前に住宅ローンの仮審査をしました。どこの銀行を選ぶかは仮審査のスピードが早く仮審査の結果が本審査とほぼ変わらない銀行を選びました。
ここでやってはいけないことは『ネット銀行『や『フラット35』は選ばないことです。ネット銀行やフラット35は仮審査が通ったとしても本審査は否決の可能性があるからです。なので地元の地方銀行や信用金庫を選ぶことになります。
2、土地の契約後にすぐにとは行かないまでもつなぎ融資実行中に死亡したら生命保険で残金を支払うことになります。なので生命保険の死亡保障のチェックをしました。
基本的につなぎ融資には団体信用保険がついてますのでそれを加味して保障が足りるのかどうかを検討していただきました。
この2つのことを考えた上で土地を現金で買うのかを決めてもらいました。
このようにマイホーム購入には何かと人生を揺るがしかねないようなリスクというものが存在します。プラス材料だけに目を奪われずに『安心』も十分に考えてください。
永野FPオフィスの住宅ローン相談 通話無料 0120−929−943 担当FP 永野 修