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離婚での住宅ローン借換の方法
離婚での住宅ローン借換では住宅ローンの審査と手続きの知識が必要となるこれがわかっているFPは少ない。そのために当オフィスには弁護士さんから依頼されています。家を売って住宅ローンを0にしたい夫、そのままお子様と住みたい妻。どうやって妻名義に住宅ローンを借り換えているのか。その方法を3つ選んでみました。相談する場所を選ぶことから始まります。
いつ相談すればいいのか
当オフィスに相談に来るお客様を見ているともっと早くに相談に来ればいいのにと思うことが少なくないです。その理由は1つは状況の悪化、2つ目はメンタルです。
色々とネットで調べているようですがWEB検索を見ても本当は不動産を売らせたいという意図が見えるHPやどう見てもあまりくわしくないだろうというブログでこの目的はアフリエイトというものがたくさんあります。
できれば早めに、まだ離婚することが決まっていなくてもいいので早くに相談してほしい。なぜならやはり早ければ早いほどできることは多いからです。失敗も少なくなります。住宅ローンを否決されてからだと方法が限られてくるからです。
もう1つはメンタルの問題です。離婚というのは結婚を決めるよりも大変です。お子様のこともありますので安易に決められません。だからまずは手札を持って選択できる案がいくつもあってそこから選べるようにしておくことが大事です。
とにかく早め、早めの相談がベストです
どこに相談すればいいのか
急増しているのが離婚関係の住宅ローン相談です。相談の多くは夫単独または連帯債務で契約した住宅ローンを夫の持分を妻名義にできるか、それができれば離婚できるや離婚したいという女性からの相談です。
ネットを見たり銀行に聞いたりしたようですが理解できなかったようで公式LINEから相談が来ています。それはそうです。この相談は実はかなり難解な問題が含まれているのです。
実はこの夫から妻への名義変更をできる住宅ローンの知識を持っているFPは少ないこと、自分の銀行では返済比率上ハードルがあるので銀行に聞いても歯切れのいい答えができないので銀行に相談しても解決できなことがあります。
ということで住宅ローン専門のFPオフィスである当オフィスある当オフィスで妻への借換相談をしている形です。では具体的にはそうすればいいのでしょうか
離婚での住宅ローン相談の方法
ひとえに離婚での住宅ローン相談といってもさまざまなパターンがあります。夫名義を妻名義にするというのは住宅ローンの借り換え相談の一部になります。方法は3つあります
1、売却
2、借換
3、名義変更
まずこの方法のうち夫が売却を主張するケースがありますのでその際には妻側でも実際に売却するといくらで売れるのかの査定を『妻側』でもしておく必要があります。その理由は夫に有利な査定が使われているケースがあるからです。
実際に売りに出したら住宅ローンの残高以下でしか売れないとなると売った後の残金をどうするのかの問題が残ってしまいます。そのために妻側でも売却したらいくら売れる見込みなのかを知っておく必要があるのです。
それとは別に夫名義から妻名義にするための準備をしておきます。準備する書類がありますのでそれを揃えていただきます。
1、現在の住宅ローンの返済予定表 2、妻の源泉徴収票 3、その他のローンがあればその返済予定表 4、引き落とし口座の直近6ヶ月にコピー 5、妻の免許証・保険証の表裏のコピー
これが揃ったら借換の実現性を計算して『現在の銀行』に相談するところから始めます。
方法は銀行の返答次第
なぜ今の銀行にここから相談するのか。それは銀行というよりも保証会社の意向によってかるべき方法が違ってくるからです。上記の必要書類を持参して銀行に行くことによって銀行員も仮審査が通るかどうかが計算できます。
問題はその返答ですが主に3通りがあります
1、継承
2、売買
3、贈与
または他への借換を勧められるときもあります。銀行から上記の方法の提示があったときは今の銀行で、他の銀行への話があったら銀行を変えて借換をすることになります。
借換での審査の基準とは
ところで夫名義から妻名義にするためには住宅ローンの借換審査が通らないとできないのですがここで審査とはどんなものなのでしょうか。まずは基本的なことからチェックしていきます。
1、住宅ローンの残高+諸費用
(諸費用とはローン手数料+登記費用)
2、その他のローン(月いくらの支払いか)
3、収入を加味した返済比率の計算
この3つから始めます。ここで返済比率に問題がなければまずは今の銀行に仮審査をしていきます。仮審査が承認になれば次は離婚してから本審査へとなります。別の銀行に借り換える場合でもここまでは同じです。
ただし今の銀行の審査基準に合わなくて仮審査が通らない、返済比率が合わない場合は別の銀行で仮審査が通る銀行を選ぶことになりますがここで大事なのは銀行選びを絶対に間違わないことです。
通常の住宅ローンの違って離婚での場合は受け付けない銀行や審査基準が厳しい銀行がありますので銀行の審査基準をよく確認してから仮審査をすることになります。審査に通らないってショックが大きいですからね。この話を実例で見ていただいた方がわかりやすいので当オフィスでの例になります
実例1妻への名義変更の第一条件
仮に今回のご相談がAさん(妻)とします。Aさんは前から3年前に夫と連帯債務でマイホームを購入したのですがその時から夫婦の間はうまくいってなかったようです。
そんな時になぜ家を買ったのですか?と聞くと『なんとなく夫から言われてまあいいかなと思って』という感じです。一言で言うと深く考えていなかったと言うわけです
ですが徐々に離婚したいという思いが強くなっていき夫に申し出ると『いいよ』と言うことで夫もあっさり了承してくれたと言うのです。
ただし今の家は売るのかそれともAさん名義にするのかにして欲しいと言われているようです。打っても残金が残って支払いができないようなので自分の名義にしたいと思うようになりました。
しかしどこから手をつけていいのかわからない、何をどうしたらいいのかさっぱりわからないと言うことで思い悩んでいたところ当オフィスのブログを読んで電話したと言うことです。
では夫の持分を妻に移転させるにはどうすればいいのでしょうか。それにはやはり条件が整っていることです。条件とは何か?いくつかありますが代表的なものは以下のものです。
1、妻が住宅ローンの審査に通ること
2、現在の支払いがきちんとされていること
3、夫が妻名義に移転することを了承していること
この中でハードルが高いのがやはりAさん単独でローン審査が通るのかと言う問題です。と言うことでますは現在の住宅ローンの確認からスタートすることになります。
現在の住宅ローンの確認とは
来店してもらうにあたり持参して欲しい書類があります。例えばAさんの源泉徴収票、Aさんに自動車ローンなど他に借り入れがあればその返済予定表、そして現在の住宅ローンの返済予定表です。
離婚での住宅ローン相談はあくまでも住宅ローンの借り換えの1つになります。住宅ローンの借り換えというと一般的には借り換えメリットがあるかないかですがここではそれは必要ないです。
現在の住宅ローン予定表で確認するのは当然ですが今の残高とどこくらいの期間が残っているのかを見ます。ここで残高が少なければ少ないほど実現の可能性が高くなっていきます。
なぜか、それは次にチェックするAさんの収入と返済からチェックする返済比率を計算して返済比率に収まっていないと住宅ローンは通らないからです。減額されてしまうからです。
もちろんAさんが現金を持っていて残高に充当して住宅ローンを借り換えるのであればいいのですが多くの女性があまり年収も現金も持っていないことが多いです。
確認する事項を明記しておきます
1、現在の残高
2、どこの銀行か
3、支払回数があとどのくらい残っているのか
ここからAさんの年収や借入を入れた返済比率に治るのかの計算をして収まることが最初の条件になります。または収まるようにできるかどうかとも言えます。
まずは今の銀行に相談する
Aさんが次にすることは何か?それは今の銀行(保証会社)に夫の持分を妻に移転することを相談することになります。今の銀行に夫の持分を妻に売買ということで移転かそれとも贈与かの判断を仰ぎます。
そして同時に今の銀行から他の銀行に借り換えすることも考えなければなりません。その時に最初にお話しした抵当権抹消の用紙を当日にいただけるのかの確認をしますが最初から安易に他の銀行にしようとは思わないでください。
よく今の銀行ではなくネットを見て別の銀行、特にネット銀行に借り換えようとする方がいますがまずは手順を踏んでください。失敗の元となりますし本目的である離婚が遠のきますので絶対にやめてください。
『売買』もしくは『贈与』というかは今の銀行(保証会社)次第ですがどちらかに決まったら仮審査をすることになります。源泉徴収票と免許証、保険証の3点と住宅ローンの返済予定表と他の借入の返済表をコピーします。
スムーズに行けば本審査を経て金銭消費貸借契約をして旦那様名義からAさん名義に登記して終わりとなります。意外と簡単ですね。これで終わるといいのですが多くはこれでは終わらなかったりします。
本当に夫は了承しているのか
これで終わるのであればいいのですが実は中にはなかなか終わらないケースとFP自体がこういったケースの経験が浅くみすみす失敗をしてしまうケースがあります。
スムーズにいかないケースで1番多いのは夫が協力的でないことです。いや、言い方が違いました。最初と違い徐々に協力的でなくなってくることです。
こういった離婚での住宅ローンの名義移転では夫側の協力が不可欠です。なぜなら夫にも印鑑証明や委任状を出してもらわないと行けないからです。
途中からなかなかいただけなることがあります。その背景は最初は良かったのですが離婚に向けてAさんが積極的に動いて旅立とうとしていることへの嫉妬と思われます。
だからこうなる可能性を理解してスピーディに進めることがとても大事になってきます。
事例2 名義はそもそも妻だが夫が連帯保証人
このケースはそもそも名義は妻で問題はないけど住宅ローンの契約に夫が連帯保証人になっているのでそれを抜くことが離婚の条件だったという例です。
そもそも何で連帯債務ではなく連帯保証人だったかというと住宅ローンを通す上で妻の収入がほんの少しだけ足らないので夫を連帯保証人として収入合算したようです。
このちょっとが足を引っ張り離婚できずに来店しました。今では収入は足りているので今の銀行に話をしたそうですが別の銀行でと言われたそうです。
ここで問題が発生します。返済比率を計算したところ問題なかったので仮審査に行こうと思ったのですがお客様より先月の自動車ローンの支払いが口座から落ちてなかったと聞いたことです。
念の為、CICを取得したところ支払状況の欄に直近Aマークがありました。直近にAマークがあるとは正常の支払いのときは『$』がつくのですがそこに『A』がつくと支払いの遅れがあったことを意味します。
これがあると金融機関によっては半年から1年、審査は通りません。そこで1ヶ月後に$になっていればOKの金融機関を選ぶことになります。2ヶ月後に無事に借り換えが終わり離婚できたと喜んでいました。Aマークの件は別のブログにしていますので参照にしてください
事例3 名義はそのままで持分変更
この件は離婚の条件として夫が養育費も住居費も支払うということで公正証書にするということで建物の所有権だけ変えればいいとなったケースです。
そもそも最初は名義は夫と妻の連帯債務で土地は妻名義、建物を夫と妻の名義となっていました。土地は妻の親からの贈与だったので建物の所有権を変えたいという相談でした。
当初は別の銀行で借り換えして住宅ローンの名義から建物の所有権、支払い口座の全てを変える予定でしたが建物の名義だけの変更にOKが出たのでリスクも変わらないし公正証書を巻くしということで所有権のみの変更にしました。
しかしもし夫が履行しなくなったらどうする、夫が死亡したら団信はどうなるなどのこともあったので途中で弁護士や税務署の個別相談などを受けてもらいました。その上でGOとなりました。借り換えしなくても目的達成されたので諸費用分を使わずに済みました
結論 パターンが多すぎるのでスキルが必要
まずは今の銀行に相談するのが最初ではあるのですが時には別の銀行でと言われることがあります。この場合は住宅ローンの借り換えのフローになります。今の連帯債務を単独の申込にするので別の銀行にその旨を説明して次の銀行と一緒に進めていくことになります。
なのでネットで申し込みをしてなどは失敗の確率を跳ね上げますのでやめた方がいいです。もし相談してこのように言われたら別の人(FP)に相談してください。
ただでさえ離婚というと心労を抱えるのにここでまた住宅ローン借換で心労を重ねてどうするんだと思うのです。幸せになるために行動しているのにほんの少しの利益のために失敗したら元も子もないです。
まだまだパターンはたくさんあるのですが基本パターン3つをブログにしました。もし自分で解決できないと思ったらこのケースはすぐにFPに相談した方がいいです。ただししっかりと住宅ローンの知識と経験、そしてスキルを持ったFPに依頼してください。離婚できなくなってしまいますよ。
永野FPオフィスの住宅ローン相談
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永野FPオフィス 永野 修
『審査の通らない住宅ローンに価値はない』
クレジット会社で17年間毎日CICを見てきたのでどうしたら審査が通るのかがわかるという職業病を武器に他社ではできない住宅ローン選びをメインとしています。ローン業界に30年以上の豊富な経験と年間100件以上のマイホーム購入のお手伝いをしています。お客様の80%は公務員であとの20%は医師と看護師になっています