35年は長いリスクヘッジは必需だ
当オフィスは熊本で注文住宅の住宅ローン相談を専門にしているFPオフィスです。注文住宅の住宅ローン相談は土地の担保評価などが審査項目にあるので難易度が高い。
クレジット会社で17年間毎日ローン審査に携わってきた豊富な経験を活かして強みである『審査』の知識を活かしてお客様にマイホーム購入のアドバイスをしています。
その中で不思議に思うことがあります。それは住宅ローンを35年で支払うのはいいのですがその35年間のリスクに鈍感な方があまりにも多いのです。
よく考えてみてください。35年間ピンチもなく過ごすことができる人ってどのくらいいるのでしょうか?もしかしたらいないのでは?というくらい低い確率ですよね。
ある人は今回のコロナ禍でも起こったような突然勤務先が倒産したりリストラになったり、またある人は病に倒れてたり。そう35年は無事に支払うにはとても長い時間なのだ。
にもかかわらずノーガード戦法のようにリスクヘッジをしない。おかしくないか?ということで今回は35年間でのリスクヘッジに関してのブログです。
離婚だって立派なリスクだ
Aさんは奥様の立っての希望でマイホームを購入した。設計事務所できっちり設計し凝りに凝ったマイホームは一眼見ただけでお金がかかっていることがわかる。
これから中学生のお嬢様とも現在中学生になる息子さんの4人家族だ。そんな時に夫の実家の父親が経営している病院が経営危機となった。
『助けに来てほしい』親からのSOSに医師であるAさんは2つ返事で実家で手伝うことになった。しかし給料はというとほとんどサラリーマンと同じ程度。
せっかくマイホームを建てたのにこの給料では支払うのも苦しく貯蓄をとりくずず日々。そしてついにその妻にも連絡が入る。
『あなたも手伝いなさい』もちろん義理の母はほぼ無給で手伝わせるつもりでいるようだ。こんなはずではなかったのに。しかたがなく自宅は売却することにした
妻はとても悔やんでいた。こんなことなら公務員を辞めなければよかった。働いていればこのままあの家を売らずに済んだのに。そして程なく離婚した。
まさかのガンに襲われた
Bさんは中小企業に勤務するサラリーマンで2年前にマイホームを購入した。ちょっと高いかなとは思ったが自分のお小遣いでやっている運用が好調だったこともありこのくらいなら何とかなるだろうと思っていた。
妻から保険に入ってと言われていたがそれまで病気という病気にかかったこともなかったし、何よりそのお金があれば投資したほうがいいに決まっていると思っていた。
ところがある日健康診断があり要精密検査という文字が記載された健康診断結果を受け取る。それを見た妻がうるさくいうのでめんどくさいけど再検査を受けた。
その結果ガンが見つかった。
がんの団信はつけてなかった。月々の支払いが3000円程度上がるのでもったいないと言い張ってつけなかった。検査入院の後抗がん剤治療となった。
1番答えたのは勤務先の目だった。がんで入院して勤務を休むようになったのでその影響で周りが忙しくなった。そして経営者の目が厳しかった。
まるで早く辞めればと言われているように感じていて堪れなかった。そしてついに退職。治療代に住宅ローンの支払い、お子様の教育費があるにもかかわらず。
あの時銀行員のいうとおりにしておけば、ネットなんか信用しなければよかった。妻に申し訳なく思ったがもう時すでに遅しだった。
年金で住宅ローンは払えない
Cさんは67歳で無事に定年退職して夫婦で悠々自適に暮らしていた。住宅ローンもあと10年で2ヶ月に1回の夫婦の年金と退職金があれば何とかあると思っていた。
しかしそんなある日突然Cさんの妻が脳の病で倒れた。治療代は妻の共済からの給付金で大丈夫だったのでそのうち退院してまた元の通り暮らせるだろうと思っていた。
しかし残念ながら急に息を引き取った。ずっと夫婦一緒に旅行に行ったりウォーキングをしたりしていたのでショックが大きかった。
そんなCさんは違う問題に気がついた。
夫婦でもらっていた年金だったが自分だけになると大幅に支給が減ったのだ。今は退職金があるので大丈夫だがあと10年支払ったらどうなる?自分が病気にでもなったらどうなる?
そう考えると怖くなってきた。住宅購入の時にFPの人に妻にも団体信用保険の代わりになる生命保険をと言われたが『いらない』と言ってしまった。
てっきり自分の方が早く死ぬので必要ないと思い込んでいたのだ。あの時たった数千円の保険に入っていれば何の問題もなかったのに。
35年間のリスクを潰せ!できる限りだ
上記の例はもちろん適当に考えた作り話だが実際に目の前で起こっていることでもある。そう、35年間というか住宅ローンは長期での支払いなんだ。
35年もあればそこらじゅうに落とし穴があるに決まっている。そんなこと誰だってわかっているはずだ。ただ『自分には関係ない』と見ないふりをしただけだ。
もしリスクが顕在化して人生がピンチになるのであればマイホームは購入するべきではない。想像力が欠如している人に住宅ローンは危険だ。
もちろん不測の事態や想像できない出来事もあり得る。しかし最初に例でも離婚などもそうだが高すぎるマイホームは危険でしかない。最も実家の経営不振は最初からわかっていたことだった。
『助けてください』と言われて結構な数のピンチを見てきたが解決するにはお金が必要だ。お金はフローで安心してストックで助けるものだ。
これからマイホームを購入する人はくれぐれもリスクヘッジを図ってほしい。根拠のない楽観論やどこの馬の骨が言っているかわからないネットなんか信用しないで真剣に自分の人生を考えてほしい。
何度もいうが上記の3つの例は適当な作り話なのでご承知ください。
永野FPオフィスの住宅ローン相談
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担当FP 永野 修
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