話が多くなってきました確定拠出年金
現在お客様用に確定拠出年金のマニュアルを作成しています。それがもうすぐ出来上がりそうです。私FP永野はサラリーマン時代から10年以上もこの確定拠出年金を利用しています。
当然、利点も欠点もほど理解しています。その間リーマンショックもあり暴落もありました。投資素人の同僚たちはリーマンショック後に残高が半分になったと嘆いていました。
確定拠出年金を始めようと考えて飛びついている方の多くは『何が得があるに違いない』と目先の得に飛びついている方が多いのですが、いつものことですがそう言った方は長い目で見ればいつも損をしています。
ここはしっかりと目先の得にばかり目を奪われずにしっかりとその価値に目を配ってほしいものです。
確定拠出年金で大事なのはこの3つです。
1、金融機関選び 2、メリットの理解 優遇税制に関して 3、デメリットの理解
目先の得に目を奪われる方はいつもこのデメリットの理解をせずに突っ走る傾向にあります。お気をつけください。今回は優遇税制に関して説明します。
優遇税率を理解する
確定拠出年金を簡単に言うなら『貯蓄や投資をして所得税・住民税を少なくする』ということになります。ですからこの確定拠出年金は2つから成り立っています。
1、税金
2、投資
もし投資が怖いや好まない方は優遇税制だけでも十分メリットがあります。ですがやはりこの確定拠出年金ではそれはやはり効果半減といえるでしょう。
最大の効果は銀行預金が全く当てにならない中3%、5%という利回りを得ながらその利回りに対して税金を払わず掛け金が全額所得税、住民税が安くなるようになり、そして受け取りも非課税で受け取る。
ますはこのストーリーが基本なのです。
優遇税制はどこで受けられるのか。それは3つです。
1、掛け金に対して 2、投資の利に対して 3、受け取る時
それを説明していきます。
所得税の理解が必要
所得と言われるものは10種類あります。今回は勤務さきからの給料のみの方を前提にお話ししていきます。上の表の1の給与所得が該当ずるところになります。給与所得のみの場合はイコール3の総所得金額になります。
次に総所得金額から引き算が許されている項目があります。例えば医療費控除や生命保険料控除、地震保険控除、今話題の配偶者控除などがあるのがわかるでしょうか。
引き算の項目が4の所得控除と言われるものなのですがその中の1つに『小規模企業共済等掛金控除』という項目があります。これが確定拠出年金の掛け金が該当するところになります。
3の総所得金額から4の所得控除を引くと6の課税所得が算出されその金額に税額をかけると所得税の税額が算出されます。
日本は累進課税なのでこの課税所得によって何%かけるかが決まっています。つまり所得が高い人ほどこの確定拠出年金の効果は高いと言えるのです。
これは住民税も途中まで同じ式です。ただ住民税は一律10%なのでもう月1万円の掛け金ですが年間12万円の10%、1万2000円の効果があるということになります。
公務員はやらない手はないという意味がわかりましたでしょうか。所得税でも住民税でも効果があるのです。投資で儲けることも大事ですがまずは『支払わない効果』が大きいことがわかるかと思います。
個人年金保険を大手を振って売っていた保険屋さんたちを金融の素人扱いをしていた意味がわかっていただけたかと思います。
受け取りも優遇される
いくら所得税・住民税で優遇されても受け取る時に税金を取られてはその嬉しさは半減してしまいますがこの確定拠出年金は非課税で受け取れる可能性があります。
それは一括で受け取る場合は『退職所得』扱いになるからです。この退職所得には『退職所得控除』というものがあります。その式はいかになります。
確定拠出年金歴が20年以下 40万円×投資歴(80万以下は80万円)
20年以上 800万円+70万円×(投資歴ー20年)
簡単に言えば20年確定拠出年金に投資をした場合には受取額1500万円までは非課税で受け取れることを意味しています。これは大きいですね。
元本保証商品に投資をしてもこれだけの効果がある確定拠出年金は自分年金のエースです。さらに投資で増やすことができれば効果が2倍、3倍になるのですがそれはまた別の機会にします。