復興は罹災証明書待ち
熊本震災から早くも１ヶ月が経ちます。被災した方はまずは罹災証明書と地震保険の保険金請求をするのですがまずは地震保険の保険金が先に下りた方が多くなってきました。あとは罹災証明書ですがすでに１ヶ月経っても未だに音沙汰もなし。どうなっているのでしょうか。
なぜこの２つが大事かというと住宅を建て直す場合にこの２つから出る資金が次の住宅の頭金になるからです。つまりいくら出るのかによって次の家がどんな家になるのかが変わってくると言えます。
それゆえ、早くして欲しいのですがなんといってもかなりの被災者がいますので行政側も人手不足により作業がはかどっていない模様。事情が事情だけに待つしかないですね。
ここ最近、すでに地震保険の保険金が振り込まれた方よりリフォーム業者の紹介のお願いの連絡をいただきました。この災害では妙な業者がウロウロしていることから信用できる業者を紹介して欲しいという気持ちも理解できます。
それとは別に立て直しの相談も受けています。地震保険を頭金にして地震に強い家にしたい。そんな強い希望を聞くとやはりこの震災で家に対する考え方と運命が変わった人が多いことを痛感します。しっかりと相談に乗って行こうと思っています。
つなぎ融資の時の保障は？
お客様と一緒に次の家の資金計画、住宅ローン選定などを打ち合わせしている時に奥様から質問が出ました。家が建つまでの順序を教えて欲しいとのことです。以上の順番になりFPである私と一緒にコストが適正になるように進めていきます。
１、資金計画 ライフプランの作成と家計の見直し ２、住宅の選定 工務店、１級建築士、ハウスメーカーなど ３、住宅ローン選定 変動金利かフラット３５か ４、銀行選定 ネット銀行かメガバンク、地銀か ５、諸費用の決定 火災保険料、家屋調査士、司法書士の選定と見積もり ６、引き渡し
ここでもう１つ質問がきました。
新しい家を建てている間に夫が死亡したらどうなるのか。
話を変えると『つなぎ融資を受けている間の死亡の場合どうなるのか』です。期間にしてわずか３、４ヶ月の話ですが可能性がないわけではありません。その間に交通事故、心臓、脳などでの死亡は当然考えられます。
当然つなぎ融資を受ける金融機関に確認して欲しいのですが、例えば熊本銀行ではつなぎ融資で出した分の保障はあるとのことでした。仮に最初に１０００万円、中間２０００万円、引き渡し時１０００万円のつなぎ融資とします。（分かりやすい数字で実際とは違います。ご了承ください）
最初に１０００万円のつなぎ融資をした後に申込者が死亡した場合はこの１０００万円にのみ保障があり、後の３０００万円には保障はないとのことです。ということは自らの生命保険で対応しなければならないということです。
またフラット３５のハウスデポパートナーズでは保障は『ない』とのことです。工務店が途中で倒産してしまって工事が出来なかった場合には全額保障されるのですがお客様の死亡では保障はないです。
つまりこのことも踏まえてリスク管理をお客様と話しておかなければいけないということです。
自分の住宅ローンの銀行に確認してください。
当然、銀行によって対応が違いますのであとはご自分の住宅ローンを借りる予定の銀行に聞いてみてください。ただ住宅は一生で一番高い買い物、つまりリスクが高い買い物です。
今まで色々と見てきた結果できればFPなど信用できる人と一緒に購入計画、実行をした方がいいです。住宅が３０００万円ならその２、３％のコストを惜しむより安心して購入した方がいいと思うのですがいかがでしょうか。
まずは罹災証明と地震保険で頭金を確保の上でこの後補修するのか、それとも建て直すのかをよく検討してみてください。それによって命運が変わることだってあります。
ようやく余震は少なくなってきましたがまだ油断できません。しかしいい加減、この震災が終わって欲しいと思っているのは私だけではないでしょう。
