52歳でマイホームを建てたFPの私
本日は熊本地震より6年目の令和4年4月14日です。夜9時半くらいにものすごい揺れと茶碗やコップが落ちて割れる音がしました。これが最初の地震です。
ガラスの破片を片付けながらその日は終わりましたがその2日後4月16日にそれ以上にでかい地震がきました。最初の地震もかつて味わったことがないものでしたが2回目はその比じゃないくらいの激しい揺れでした。
築45年の我が家の屋根は瓦がずれて室内から外の光が見えるあり様に。壁には無数のクラックが入りみる限りこれはもう長く住めないなと感じさせるものでした。
こうして我が家は解体することとなり新しい家を建てることになったのです。私、ファイナンシャルプランナーの永野が52歳の時です。内心こんなに歳を取ってから建てて大丈夫か?とも思ったりしました。
そんなことを考えるのは私だけでないようで最近50歳を超えてからマイホームを購入することになった方からの相談が増えています。私と同じように普通に考えたら不安なのです。
そこで今回は50歳を超えてからマイホームを建てるという方にどんなことを注意すればいいのかを経験談をもとにブログにしていきます。
先に答えを言うならこの3つになります。
1、ローン審査 2、老後資金の確保 3、がん・3大疾病になったらの準備
ローンは本当に通るのか?
50歳を超えてからのマイホーム購入はやはりそれなりのリスクが伴います。私が1番気にするのは住宅ローンはすんなり通るのか、という問題です。
特に返済比率には気を使います。ローンが通らない時は信用情報のこともありますがそれよりもここでは返済比率になります。返済比率を考えるには3つの要素が必要です。
1、年収 2、月のローン(新規+既存) 3、審査金利
50歳をすぎるとローンの支払い回数が少なくなるので月の支払額が上がります。例えば4000万円で35年と27年で計算するとすぐにわかります。金利は0.825%とします。
35年 月109,681円 27年 月137,759円. その差 28078円
この月28千円の差はかなり大きいです。返済比率を計算する上でその他のローン、国の教育ローンや自動車ローンなどがあった場合は尚更です。
仮に他のローンが月に3万円あった場合年収600万円程度が必要となります。もし年収600万円以上なければ家の値段を下げることになります。
家の値段を下げればいいというのは簡単ですが地震などの震災で建築資材や土地の値段が高騰するので結構大変なのです。
言い方を変えるとなぜ若いうちに家を建てた方がいいかわかりますよね。少ない負担で建てられることは老後資金を考えた上で大事だからです。
この場合は対処方法はいくつかありますが1番簡単なのがフラット35にして審査金利を下げて多くの金額を借りることでしょうか。しかし金利が上がるということは支払いの負担感も上がるということです。
ローンが通るとわかったら次はライフプラン作成
実際に仮審査を出したりしていくらまでローンの審査が通るかわかったら次にやることはライフプランを作成することになります。ここでは老後資金という間近に迫った問題があることからかなり綿密にプランを作ることになります。
場合によっては本当に金額を下げることも検討する必要があります。特にサラリーマンの場合は55歳から収入が極端に減少したり定期昇給がなくなったりする方もいますのでそういう方は特に注意が必要です。
何度も何度もシミュレーションしてもし老後資金がピンチと感じたら本気でマイホーム購入をやめることも検討することになります。人生においてリスク高過ぎだからです。
このライフプランを作成して真剣に検討することがこの50歳を超えてからのマイホーム購入では肝となります。ここでめんどくさいということでおざなりにするとそのつけは老後資金で払うことになります。
必ずFPによるプロの手でお客様も一緒に検討してみてください。ここでの失敗は許されません。
がん団信・3大疾病がない
50歳過ぎてくると必ず怒るのが健康リスクです。年々衰えていく身体はどうしようもありません。自己管理のもと気をつけるのと祈るしか方法がないからです。
これが若い人であればがん団信や3大疾病、全疾病と呼ばれる団信があるのでまだ住宅ローンについている『保険』でカバーできるものもあります。
しかしこれが50歳を超えて51歳になったりすると銀行によっては一般団信(死亡と高度障害)のみしか付けられなくなるローンが多いです。
年齢に制約がない銀行、住信SBIネット銀行などもありますがやはり診査が厳しいと思いますのでこのあたりもリスクとして考えておきます。
例えば保険の見直しで住宅ローンを支払えるように組み立てたりと工夫をしてできる限りどんな病気が起こっても住宅ローンを支払えるようにしたいものです。
がん団信がつけられないのは結構さみしいものです。
それでも買うと決めたのならば
私は実際に52歳で建てましたが50歳を超えて建てていい人というのはいくつか条件が見えてきます。それはこの3つになります。
1、ライフプラン上問題がない、対策がとれること 2、退職金がかなりある勤務先の方 3、自営で定年がなく貯蓄もそれなりにある方
特に1のライフプラン作成はマスト要件となります。地震の2年後にマイホームを建てましたがやはり古い家とは違って冬は暖かく夏はクーラーの効きを感じて快適です。
ストレスもかなり違うことからぜひ50歳過ぎても購入して欲しいのですがそれには計画とローン知識がかなり必要となります。
ここをおざなりにして『買うしかないだろ』と適当にしないことをお勧めします。もしライフプランの作成を希望されるならご相談ください。
住宅ローンのことも一緒に全力でお手伝いします。
永野FPオフィスの住宅ローン相談 通話無料 0120−929−943 担当FP 永野 修