実家の土地に家を建てる時にすべきこと
2022年が始まりました。昨年は31日まで仕事をして元旦・2日まで休んで3日から通常業務になります。お役様の数も増えてますますやることが増えています。
お客様からの相談も難易度も高い案件が増えています。しかしお客様は意外と簡単に家が建てられると思っています。その理由はみんな建てているからかもしれません。
そんな中で注意が必要なのが親の土地に家を建てる時です。実際に購入を決めてから慌てるということがあります。そこで本日は親の土地に建てる時の注意事項です。
親の土地に家を建てる時することは何か?
それは土地の登記の確認です。登記簿は法務局で取得することもできますし今ならクレジットカードを使ってネットでも取得することができます。
登記簿を確認して問題がなければあとは住宅ローンの手続きをしてマイホーム購入です。問題はそれがスムーズにいかないケースです。
土地の名義が親ではない
登記簿からはさまざまな情報を得ることができます。登記簿は表題部と権利部に別れており権利部も甲区と乙区に別れます。表題部は大きさ、地目などがわかります。
地目が畑などの場合は農地転用の手続きが必要になります。農地転用は土地計画図で市街化区域か市街化調整区域かによって宅地に変えることができる時間が変わります。
市街化調整区域の場合は農業委員会のスケジュール次第ですが2ヶ月程度かかります。銀行によってはつなぎ融資までに農地転用を終わらせておく必要があります。
表題部で地目が宅地なら次に確認するのは権利部です。甲区には所有者が誰なのかが記載されています。今までで一番苦労したのは土地の所有者が親ではなかった時です。
親の姉で10年までにお亡くなりになっていた時がありました。そうなると相続する必要が生じます。調査の結果11人いたなんてケースもあります。
全員親に所有権移転を認めてくれたからよかったものの1人でも所有権を主張したら金銭的に負担が生じます。1人100万円くらい必要だったので助かりました。
謄本に差押の文字が
権利部の甲区を確認して所有者を確認しますがもう1つ情報が得られます。それはごく稀に『差押』の文字が入っていることがあります。
これはさまざまなパターンがこれまでありました。例えば昭和10年代の戦前の差押などがありました。この場合は差押しているところ、例えば役場などに確認する必要があります。
今までは支払い済みでただ謄本上抹消してなかっただけでしたので問題ありませんでしたが解除できない場合はマイホーム購入に黄色信号が灯ってしまいます。
根抵当権って何?
甲区の確認が終わったら次は乙区です。乙区には抵当権や根抵当権などの文字を見ることがあります。住宅ローンを銀行が引き受ける条件に第一抵当権をつけることというのがあります。
なので謄本に抵当権や根抵当権が入っている場合には解除できないと住宅ローンの契約ができないので金融機関に確認する必要があります。
特に見るのが根抵当権です。親、もしくは祖父が商売をしていた場合についていることが多いです。根抵当権とはあらかじめ一定の限度額(極度額)を定めておきその範囲内で融資を利用できるというものです。
この場合は金融機関に根抵当権で利用されている融資の残金があるかどうかを確認します。今までは残金がなかったので抹消して終わりました。
では住宅ローンなどの抵当権が入っている場合はどうするにか。
抵当権は銀行と協議
その土地に先に兄弟がマイホームを購入していたり仕事上融資でその土地に先に銀行の抵当権が入っている場合があります。
その場合は抵当権が入っている銀行との話し合いになります。土地を分割登記して分割した方は抹消してもらったり同じ銀行で住宅ローンを組んだりする必要があります。
もしネット銀行で住宅ローンを考えている場合には銀行の返答次第では難しくなります。このように親の土地に家を建てるということが簡単に考えると色々な問題があるということです。
なのでまずは不動産謄本を確認してください。もし確認してもわからない場合にはご相談ください。マイホーム購入を水先案内します。
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