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永野FPオフィスより
当オフィスの住宅ローン相談の特徴は、『住宅ローンで失敗をしたくないお客様』と失敗の1つである『ローン落ちのリカバリー』を得意とすることです。
誰にでも失敗はありますが、これがこと住宅購入や住宅ローンとなると人生では致命傷となりかねないために慎重にしたいというのがお客様の希望です。
当オフィスはローン会社に勤務していた経験を活かしてお客様に失敗がなく、たとえ失敗をしてもリカバリーして夢のマイホームをお届けしたいと願っています。
CIC『P』で審査落ちからのリカバリー

住宅ローンの専門家とは誰のこと?
住宅ローンの審査に落ちてしまった
不動産屋さんから『CICを取ってみたら?』と言われたので取ってみた
するとスマホの支払いのデータの入金状況に『P』が並んでいた
不動産屋さんにそれを見せたらこう言われました
審査が通らなかった原因はこの『P』ですね。
『P』ってなんなの?なんで遅れたことになっているの?
そんなことを考えていたら不動産屋さんから提案がありました
『大丈夫!一括したら通りますよ』
もしあなたがその立場であったなら、「CICにPがあるなら、いっそ一括返済しよう」と考えるのではないでしょうか?
お客様はその通りにしてしまいました。
実はその判断、次の審査のチャンスを自ら潰してしまう危険があるんです。
もっというとこれは最悪のアドバイスだったのです。
今回は17年ローン審査に携わってきたFPが、よくある「逆効果な行動」とその回避策をお伝えします。CICのスマホのデータに『P』があった時に、大失敗したお客様の話をします
CICの『P』とは何か?
審査落ちした時にお客様がまずしたのはCICの取得でした。現在CICの取得は郵送のみとなっているため取得までに約3週間かかります。(10月9日復旧予定)
CICを見ると他のデータは問題はないのですが、スマホのデータだけ『P』の文字が入っていました。結果的にこれが審査落ちの原因なのですが、『P』とはなんでしょうか?
CICの1番下に入金状況という項目があります。ここに個別の借入の支払い履歴が記載されています。$が正常に支払われているということです。
『A』は約束の入金がなかったというマークです
『P』は一部入金です。
つまり『P』で多くの場合は支払いがされなくて『A』になった後の翌月に口座から落ちて、別途支払いをしなかったので1ヶ月支払いがずれているということです。
では『P』になった時にどうすればいいのでしょうか

住宅ローン審査が通るために その1 返済比率
お客様が審査落ちした時に何を考えるのか?といえば大きく分けて3つになります
1、なんで落ちたの?
2、どうすればいいの?
3、どこの銀行で審査すればいいの?
先になぜ落ちたかを説明しました。住宅ローンの審査が否決された時にはCICに問題があると決めつけずに、他にも理由がないかの確認をしてください。
その最初が返済比率になります。年収に返済負担率をかけて計算してみてください。年収400万円以上の方は35%が返済負担率です。
年収×返済負担率÷12ヶ月=①
①ーその他のローンの月の返済額=②
②÷0.3312×1000=③(万円)
住宅ローン審査が通るために その2 『P』の処理
CICの最終の年月を確認していただき直近ならまずは支払いを済ませて『P』から『$』にする必要があります。
では『$』になるまでに審査をすると住宅ローンの審査結果はどうなるのでしょうか。それは基本は否決になります。
それはそうです
CICのデータによれば現在進行形で支払いが遅れているので、OKとはならないです。このお客様はフラット35で審査をしたのですが否決されました。これに関しては後で記述します
まずは電話して遅れ分を支払うのが最初になります。
住宅ローン審査が通るために その3 住宅ローン仮審査
このお客様の希望はフラット35でした。最初にフラット35の仮審査で否決されたので相談となりました。相談内容はこれです。
『どうしてもフラット35を使いたい』
CICをよく見ると最終面の照会履歴を見ると住宅金融支援機構からの照会がありません。ということは金融機関で否決したことがわかります。
これならまだフラット35を諦める必要はあります。しかしこの照会履歴に住宅金融支援機構が入っていたら諦めることになります。
ということでフラット35で再度、審査をしました。ここでのポイントはどこの金融機関のフラット35でもいいというわけではないということです。その結果
『条件付き承認』
ということで次に本審査となります。
なぜ一括したのですか?ダメですよ!
最初の話に戻ります
不動産屋さんから一括すれば通ると言われたので、お客様はそれに従う形でスマホのキャリアに連絡してしまいました。
その後に当オフィスに相談したのです。『ダメです!すぐに取り消してください』そう言ったのですが、取り消しできないと言われたそうです。
ではなぜフラット35の住宅ローン審査に関してスマホでは一括してはいけないのか?
一括してはいけない理由
『P』の時だけでなく『A』の時にもいうのですが、遅れに関して一括してはだけな理由は2つあります。1つは、直近にだけ『$』がありそのほかは『A』や『P』ではとても印象が悪いのです。
仮に変動金利で住宅ローンを組みたいと思っていた場合、直近のみ「$』は否決の材料でしかないからです。$を続けることで信用の積み重ねとなります。
もう1つはこれは致命傷的失敗に繋がりことがあるのですが、土地の決済に間に合わない可能性が出てくることです。
どういうことかというと本審査の時に『完済証明書』を要求されることがあります。今回は要求されました。しかしこの完済証明書はすぐに発行してくれないキャリアがあるのです。(今回)
具体的な日程をいうと一括の申し出が6月、一括が7月10日、当月の支払いが7月中旬で完済です。しかし完済証明書は『8月末』しか出せないの一点張りです。
最悪土地の決済に間に合わないわけです。
一括した方がいい場合
しかしながら全てで一括してはいけないというわけではないです。一括が有効な時もあります。それは『返済比率』の改善です。
先ほどその他に否決理由はないのかで返済比率の計算の話をしました。もしその他のローンの月の支払いが多い場合はその借入を一括した方が返済比率を満たすことがあります
ということで住宅ローン落ちで一括が有効なのは『返済比率改善』のみ、ということになります。ここで失敗する人がとても多いのです。
FPからのアドバイス
CIC『P』とはないか理解できたと思います。そしてその対処方法と審査の通し方も説明しました。最後にフラット35で審査する金融機関を間違えないようにしてください。
そして一括しても過去の遅れがなかったことになるわけではなく、審査で有利になることもないです。意味がないのでやめましょう
いかがでしたでしょうか
『A』に関しても同じように審査落ちする人が多く、リカバリー方法を間違ったために家が買えなくなった方も多いです。
不動産屋さんもセールスの方も住宅ローンにはあまり詳しくないのが実情です。お困りの方はお近くのFPにご相談ください。当オフィスでも公式LINEより相談を受けています。ご質問はこちらからどうぞ

熊本市で唯一の住宅ローン専門のFPオフィスです。ローン会社で審査していた強みを生かしてマイホーム購入を初めてする方へネット銀行の使い方から変動金利か固定金利かのお悩みやライフプランを作成した資金計画まで知らないというだけで失敗したり損したりしないようにお客様のマイホーム購入を引き渡しまで全力でサポートしています。