やられました、とガッカリしてももう遅い
当オフィスは初めてマイホームを購入する方が失敗しないように資金計画から住宅ローン審査を経て引き渡しが終わるまでお手伝いするFPオフィスです。
お客様の7、8割は公務員の方となっており後の2割が看護師さんと医師の方です。住宅ローンの知識がないので心配という方に安心してマイホームを購入していただくことを目的としています。
ひとえにマイホーム購入と言ってもさまざまなパターンがあります。建売の方もいれば土地はお持ちなので建物だけの方や土地+建物という方もいます。基本的に注文住宅の相談が多いです。
希望に満ちたマイホーム購入ですが知らないというだけで気がついたら失敗していたということが結構あります。自分のお客様ではそういうことがないように綿密に打ち合わせをしています。
今回は多くのハウスメーカーに行って見積もりをもらい好みの住宅でしかも安いということで会社を決めたのはいいですがそこから色々と問題が発生したお話をします。
『その見積もり、抜けているところがたくさんありますよ』
抜けているところが多いと何が起こるのか。その結果どうなったかを説明します。結果から先に言えば現金管理にとても苦心しました。
見積もりが安い時には要警戒
毎月多くのお客様と一緒にマイホーム購入をしていますのでかなりの量の見積もりを見ています。各ハウスメーカーでも工務店でも違うので高い安いを一概に比較するの難しいです。
しかし抜けている項目を発見するのはさほど難しくありません。今回のお客様の見積もりを見ていたら明らかに重要な項目が抜けていたり安くなったりしていました。
最初に気がついたのは登記費用です。
お客様の実家の土地に新築するということで土地の登記簿をネットで取得したのですが農地転用が必要な土地でした。祖父名義になっており身体も不自由ということで贈与によって名義を依頼者に変更したいとのことです。
となると家屋調査士や司法書士の費用が通常より高くなるのですがそれが入ってませんでした。そこから綿密に見てみると外構もざっと100万円となっているし火災保険は1年になってました。
『結構抜けてるな』
そう思いながらローンの仮審査をしたというのでそのローン金額を聞くと明らかに足りないのです。諸費用だけでも200万円近くなるのですがそれが入ってませんでした。
なんで?と思っていたら次回は違う話になっていました。
2700万円じゃないの?
どうもローンの仮審査はネガティブチェックが目的のようでそこから値段がどんどん上がっていくのです。最終的には4100万円にまでなってました。
予定外の金額になったのですがもう奥さまもお子様も気に入ってどうにもならないと言った感じです。せめて現金をあまり出さないようにしまようという結論になりできる限り住宅ローンに入れることにしました。
もし見積もりが抜けたまま本審査まで行ったらどうなるでしょうか。それは最後に決済の時やカーテン、エアコン、ダイニングテーブルを購入するときに現金が足りないということになります。
実際にこれで困ったお客様が過去にいました。これは本当に大変でした。火災保険を1年にしたりさまざまなことをしてようやく決済したくらいです。その後の生活にも響いてきます。
もうここまでにしましょうよ。ということでようやく治まった金額が4100万円でした。上手にセールスに乗せられた感じです。
しかし奥さまもお子様も笑顔でした。マイホーム購入ってこんなものかもしれませんがくれぐれも予算オーバーの幅には気をつけたいものです。
無事に決済が終わってホッとしたのは旦那様です。しかしセールスはどうだったのでしょうか。気のせいか私には言葉少なでした。
永野FPオフィスの住宅ローン相談 通話無料 0120−929−943 担当FP 永野 修