先送りしていた問題が現実化
4月14日、16日の震災からちょうど半年が経ちました。熊本は復興に向けて歩み出したばかりという印象ですが住宅メーカーにはたくさんに人が来ていました。
私FP永野もお客様と一緒に大手ハウスメーカーに行ってきましたが駐車場がいっぱいになるくらいの来場者だったのですが担当者は『本日は少ない方です』とのことでした。
そのくらい毎週マイホームを求めている人がいるということです。若い方もいれば年配の方もいます。マイホーム購入は本当に楽しそうです。
ですがFP永野には住宅購入相談と反対のお客様、つまり無計画に住宅を購入してしまったがために窮地に追い込まれたお客様からの相談もまた多いのです。
マイホーム購入する方に言いたい。
『資金計画は大丈夫ですか?老後に影響が出ないようになってますか?』
本日はその相談の1部、年金では払えない住宅ローン相談の話をします
年金で住宅ローンは払えるのか?
当事務所に来られるお客様には特徴があります。それは最初ハウスメーカーなどに行き見積もりを見てから心配になって連絡をするというものです。
つまり賢い方です。
賢いとは何か。それは『欲しい』という本能の赴くままに行動するのではなく1度立ち止まって冷静に考えるということができる方です。
だからでしょうか。当然年収が高い方になります。お医者さん、公務員、上場企業にお勤めの方などがお客様になっています。
その方たちが一様に心配していることは何かといえば『購入して老後資金に影響は出ないか?』です。つまり今のことだけでなく将来のことも考えての相談です。
ですがこういう方はきっと本の一握りではないでしょうか。パレードの法則はどんなことにも有効です。こう言った賢い方が20%いる一方マイホームが欲しい、もしくは欲しくなったと突撃する方が80%なのでしょう。
その結果、今何が起こっているのか。それは年金で住宅ローンを支払うと考えるだけで恐ろしい。そういう恐怖を抱く方が増えているのです。
売るしかない状況
誰だってこんなはずではなかったと思うことでしょう。40年働いて退職金が出て65歳から年金をもらって生活する。親の世代がしていることなので自分のそうなのだろうと考えたとしても不思議ではありません。
ですが同じ人生になるか決まっているわけではありません。病気でやむなく退職せざるをえなかった。会社が途中で倒産してしまった。そんなことはこの時代なら誰に起こってもおかしくないはずです。
それがたまたま自分身に振りかかてきて気がついてみれば退職まであと3年。退職金はほとんどなさそう。ではこの住宅ローンの支払いはどうなるのか。そんな相談が実際に来ています。
お客様は言った言葉をそのまま載せます。
『もっと計画的に買えばよかった』
『セールスが大丈夫というので買った結果がこうだった』
『自己責任なのですが本当に後悔しています』
結局どうしたか。
今のマンションはこの時代の背景で高く売れました。おかげで住宅ローンは完済。その上400万円くらい手元に残りました。
そしてそのお金を残したまま中古マンションを購入。この金額なら年金でも払えるという支払額で買えました。ですがメデタシメデタシというわけでありません。
団体信用保険に入れないのでフラット35で住宅ローンを組んだので本人が死亡したらそのまま住宅ローンが残り奥様をはじめとした遺族は厳しい状況になります。
いくらまで買っても大丈夫かの資金計画の必要性
もしこの家族がしっかりとした資金計画を立てておけばここまで厳しいことにはならなかったでしょう。生命保険も残念な契約でしたし貯蓄もほとんどありませんでした。
マイホームは人生で1番高い買い物です。それならばせめてしっかりした資金計画を立てた上で購入してほしいものです。
教育資金、老後資金などをしっかりと加味した資金計画です。いくらまでなら購入しても大丈夫か。それを把握してから購入しても遅くはありません。
今週もハウスメーカーにはたくさんに人がマイホーム相談に訪れることでしょう。『年金で住宅ローンを支払えるのか』この質問に対する答えを持ってますか?
今週もライフプラン作成に追われながら考えてみました。