ネット銀行の利点と欠点
当オフィスは住宅ローンの選択や手続きをお手伝いを主にしています。この形でFPをしてもう11年になります。多くのお客様は公務員であり土地を購入してから建物を建てる方が多いです。
それにより不動産屋さんを始めハウスメーカー、銀行、司法書士、家屋調査士、保険屋さんと多くの業務の方にまたがるため自分1人では無理でありだからこそ知識的アドバイスを必要としています。
そんなお客様の相談は多岐に渡りますがその中でも多いものがネット銀行に関してのものです。相談のきっかけとなるのが『ネット銀行を使わせてもらえない』と言うものになります。
『ハウスメーカーにネット銀行を使えるか聞いたら金利は低いが審査が厳しいからやめた方がいいと言われた』などとプロあるまじき態度で否定されたようです。
ではなぜ熊本の不動産屋さんやハウスメーカーのセールスがこぞってネット銀行を否定するのか?それを理解するにはネット銀行の利点と欠点を知る必要があります。
ネット銀行の最大の利点は金利の低さです。熊本の地方銀行が0.7%台後半なのに対してネット銀行は0.4%台と金利だけを見ればかなり違います。と言うことは月々の支払いも安くて済みます。
金融商品には全てのものに利点と欠点がありこのネット銀行にも欠点があります。それは不動産屋さんなどが否定する理由になっているのです。
その1つが『仮審査が本審査の結果と直結していない』と言うのがあります。これを詳しく説明します。ここの理解がネット銀行を使えるかどうかを分けていきます。
不動産屋さんやハウスメーカーの仕事
お客様は初めてマイホームを購入するので当たり前と言えば当たり前なのですが業界の慣例やしきたりなどは知る由もありません。なので自分の都合のみを考えています。
しかし彼らの立場からも考えることが重要です。お客様が土地や建物を気に入って詳細の契約や間取りや仕様を詰めて行こうとしたときのことを考えてみてください。
目の前のお客様がどんな人なのかがわからないとこの先お客様とも面談などの使う時間が無駄になることがあります。それはどんな時かと言えば『審査が通らない』お客様の場合です。
そのため不動産屋さんもハウスメーカーも早々に仮審査を出そうとします。ネット銀行の仮審査は本審査でひっくり返る可能性を秘めています。言い方を変えると仮審査の結果は信用できないのです。
ネット銀行の仮審査は早ければ次の日には結果連絡があります。その後に土地やハウスメーカーが決まってから本審査をするのですが熊本では結構な割合でお断りされます。
だから最初の段階は『仮審査=本審査』の銀行に審査を入れたいのです。その結果安心して商談に望みたい。最初の段階ではそう考えています。
これはお客様にとっても悪いことではなくプラスに働きます。なぜならセールスが安心してかつ本気で目の前に座ってくれればお客様の望むプランが出てくる確率が上がるからです。
マイホーム購入はセールスのようにマイホーム販売のプロの知識を利用することもいい家作りでは欠かせないものです。ネット銀行の仮審査の結果はすぐに来ますので地方銀行の仮審査の後にやればいいのです。
住宅ローンは不動産屋さんやハウスメーカーのセールスが決めるものではありません。なぜなら支払うのはお客様だからです。自分の支払うものをなぜ他人が決めるのか。これは当たり前のことです。
まだまだハードルが高いネット銀行
この問題をクリアした後も不動産屋さんやハウスメーカーからネット銀行を否定されることも多くあります。その理由は本音では『めんどくさい』と言うのが多いです。
要するに利用したことがないので知らないのです。『どうやって使うの?』と販売のプロがFPに聞くのです。そのくらい使ったことがない人が多いが実情です。
つまり知らないことはやりたくないのです。既存の慣れた方法で『確実に』終わらせたいのです。不動産屋さんなどの事情とお客様の事情との鬩ぎ合いです。これもまたネット銀行を否定する理由となっています
ネット銀行を使う場合の注意事項
ここではあくまでの熊本での話としますがきっと全国同じような気がします。ネット銀行の住宅ローンに本気で取り掛かるのは土地の契約が決まり支払日が決まってからになります。
土地の支払いをいつするのかが決まったらそれに間に合うように建物の契約をする必要があります。ここで1つのポイントがあります。土地の決済日をできる限り遅くすることです。
土地の決済日がすぐの場合ネット銀行では間に合わないケースが出てきます。そうするともう利用は不可能です。なのでここがネット銀行を使う最初の関門になります。
せっかく利用してもいいとなっても時間ぎれタイムオーバーとなっては残念なことです。このあたりは本当に要注意です。
そして審査が厳しいと言うのは本当です。ネット銀行で本審査をする場合には必ず地方銀行などにも本審査を入れるようにしてください。
両方通ってから時間的にも間に合うことを確認の上ネット銀行を使ってください。
このように土地と建物を別に買う場合のネット銀行利用にはさまざなハードルがありますがそれを乗り越える経済的メリットは決して少なくありません。
もし自分でできそうもなければご相談ください。当オフィスの今までの経験が生きると確信しています。
永野FPオフィスのネット銀行住宅ローン相談 通話無料 0120−929−943 担当FP 永野 修